こんにちは、キベリンブログです。
海外移住するときは、どんな手続きが必要なのか気になりますよね。
今回は、「海外転職で海外移住前にやること【手続き編】」について、紹介します。
【本記事の内容】
① 海外転職で海外移住前にやることリスト 10選【手続き編】
② ビザの申請は転職先の会社が行うので、指示に従えばOK
③ 手続きが必要な内容は、なるべく早めに把握しておこう
海外転職して日本を出国し、海外移住しました。
経験から、海外移住前にやるべき手続きのポイントを語っていきます。
※航空券や健康診断など手続き以外の「重要な準備」については、「海外移住前にやることをリストで解説【重要な準備編】」をご覧ください。
① 海外転職で海外移住前にやることリスト10選【手続き編】
「海外転職で海外移住前にやるべき手続き」をリストにまとめていきます。
※ここであげるリストは「1か月半前」くらいを目安に、できるものから進めていきましょう。
(海外転出届の提出は「2週間前 ~ 出国」まで)
【海外移住前にやることリスト 10選 - 手続き編】
1. 海外転出届
2. 国民健康保険
3. 国民年金
4. 確定申告(準確定申告)
5. 住民税の支払い
6. 運転免許証の住所変更
7. 銀行口座の整理(解約・契約)
8. クレジットカードの整理(解約・契約)
9. 携帯電話・ネット契約の解約
10. 賃貸・電気・ガス・水道の解約
基本的な手続きだけでも「10個」と多いので、簡単に説明していきます。
それぞれの詳しい内容は、必要に応じてリンク先の記事を見てみてくださいね。
1. 海外転出届
・申請場所 : 住んでいる市区町村の役所
・申請時期 : 出国日の2週間前 ~ 出国まで
海外に「長期滞在(1年以上)する場合」に、役所へ「海外転出届」を提出する手続きです。
海外転出届を出すことが「住民票を抜く」ということで、要するに住民票がなくなります。
海外転出届は、あくまで「予定として1年以上」という場合に提出します。
なので海外に移住するからといって、出さなくてもいいんですよね。
結局のところ、提出するかは「あなた次第」です。
「住民税・健康保険・国民年金」に影響するので、税金の負担を考えて提出するようにしましょう。
※海外転出届を出すメリット・デメリットは、「海外転出届は出さなくてもいい?メリットとデメリット」で解説しています。
また、海外転出届を出すと、"マイナンバーは失効" となります。
詳細は、「海外移住でマイナンバー失効!カード返納手続きとは【帰国時も解説】」をご覧ください。
2. 国民健康保険
海外転出届を提出すると、国民健康保険は強制的に脱退となります。
手続きは海外転出届と同時に行ってくれるので、出国前に健康保険証を返送すればOKです。
【任意継続制度を利用している場合】
退職した会社の健康保険に加入する「任意継続制度」を利用している場合、以前は海外転出を理由に脱退手続きができませんでした。
ですが、2022年1月の健康保険法の改正で「本人の希望により、翌月1日に資格喪失できる」として資格喪失事由に追加されたので、理由なしでも希望だけで脱退できるようになりました。
脱退手続きの方法は、加入している健康保険に問合せして確認しましょう。
一般的には、保険証の返送を求められます。
3. 国民年金
海外転出届を提出すると、以下のどちらかを選択することになります。
・海外転出中は、国民年金の支払いをやめる : 受給できる年金額が減る可能性あり
・海外転出中も、国民年金を支払う(任意加入): 受給できる年金額は減らない
つまり、「強制」だったものが、「任意」になるということですね。
任意加入を選べば、海外転出中も国民年金の保険料を払うことになります。
※海外転出での国民年金については、「海外移住で知っておくべき国民年金の知識【任意加入】」で解説しています。
4. 確定申告(準確定申告)
・申請場所:住んでいる市区町村の税務署
・申請時期:出国まで
確定申告の期間(2月~3月)に日本にいない場合、出国する年の確定申告をする必要があり、「準確定申告」と呼ばれています。
やることは通常の確定申告と変わりません。
税務署へ行くと、担当者が確定申告書の書き方などを教えてくれますよ。
出国する年に会社を退職した人は、年末調整を行っていないので、準確定申告でいくらか環付金を受け取れます。
【納税管理人について】
出国後も日本国内で所得が発生する場合は、準確定申告のときに「納税管理人」を選ぶ必要があります。
納税管理人は、海外転出中に自分の代わりに税務署からの連絡を受けたり、確定申告を行う人で、一般的には家族などを選びますね。
※準確定申告と納税管理人の詳細は、「海外移住前に行うべき準確定申告と納税管理人」で解説しています。
5. 住民税の支払い
住民税は、「前年の1年間の所得」に対して課税されます。
海外転出しても、出国する年の住民税は払わなければなりません。
住民税の年度は、「6月始まり」です。
納税通知書は6月に送られてきて、通常は4期分の納付書があります。
【住民税の支払い方法】
・納付書がある場合 : 第1期から第4期分までを、出国前に納付書で支払っておけばOK
・納付書がない場合 : 役所の市民税・都民税課に問い合わせて確認
ちなみに、前年の所得が高いと、住民税も高いです...。
出国までに4期分をまとめて払うとかなり高額になるので、注意してくださいね。
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6. 運転免許証の住所変更
免許証に海外の住所は登録できません。
なので、「帰国したときに更新手続きしやすい場所(実家など)」に変更しておきましょう。
【免許証の住所変更は、住民票がなくてもできるの?】
「免許の住所変更には、住民票が必要なんじゃないの?」と思いますよね。
実は、免許証の住所変更の手続きは、住民票がなくてもできます。
住民票は、「住所を確認する書類のうちの1つ」というだけで、それ以外の書類でもできるんですよね。
変更したい住所のあなた宛ての「消印付郵便物」でも可能なので、知人に変更住所宛てのハガキを郵便ポストに投函してもらえばOKです。
私も郵便物で免許証の住所変更をしましたが、問題なく受け付けてもらえました。
警視庁のサイトにも書かれているので、参考にしてみてくださいね。
※海外移住時の運転免許の更新方法については、「海外移住時の運転免許の3つの更新方法」で解説しています。
【国際免許証の取得について】
海外で運転する可能性がありそうなら、国際免許証を取得しておくと安心です。
・申請場所 : 住所地の運転免許試験場、運転免許更新センター、警察署
・申請時期 : 出国まで
手数料(2,350円)はかかりますが、免許試験場や免許センターなら即日で発行してもらえます。
ただし有効期限は「1年」と短いので、期限には注意しましょう。
※国際免許の取り方の詳細は、「【海外で運転】国際免許証は即日発行!取り方と注意点【経験談】」で紹介しています。
7. 銀行口座の整理(解約・契約)
海外転出して非居住者になると、日本の多くの銀行では、原則として口座の解約が必要となります。
ただ、いくつかの銀行は海外転出前に手続きすれば、口座を維持できる銀行もあります。
出国前に解約・契約を行って、銀行口座を整理しておきましょう。
※海外転出時の銀行口座の取扱いは、「海外移住で銀行口座は解約手続きが必要?銀行別に解説」をご覧ください。
8. クレジットカードの整理(解約・契約)
クレジットカードは、カード会社からの郵便物が届く国内の住所と、海外転出後も利用できる銀行口座があれば使えます。
銀行口座と合わせて、クレジットカードも解約・契約を行って整理しておきましょう。
※海外転出時のクレジットカードの取扱いは、「海外移住するとクレジットカードは解約?取扱いを解説」をご覧ください。
9. 携帯電話・インターネット契約の解約
出国日に合わせて、2年縛りなどの解約条件に注意しながら、早めに解約手続きを済ませておきましょう。
SIMフリーのスマホなら、海外移住先でSIMカードを買って差し替えれば使えます。
eSIM に対応している機種なら、SIMカードも不要です。
プロファイルをダウンロードすれば使えるので簡単だし、SIMカードをなくす心配も不要ですよね。
「一時帰国が多いから、電話番号を残しておきたいな」と考えるなら、最安の料金プランを選んで契約しても良いと思います。
※海外でのネット環境については、「海外でネット環境はどうする?旅行・移住での選び方【追加料金なし】」を参考にしてみてくださいね。
10. 賃貸・電気・ガス・水道の解約
海外移住に限らず、国内の引越と同じ手続きですね。
部屋の賃貸や電気・ガス・水道を契約している場合は、出国日に合わせて早めに解約手続きを済ませておきましょう。
※賃貸を解約するとき、思わぬ罠が仕掛けられていることがあります。
退去費用をぼられないための注意点は、「損しない解約通知書の送り方と対処法【知らないと騙される】」で解説しています。
② ビザの申請は転職先の会社が行うので、指示に従えばOK
海外で働くとなると、必要になるのが「就労ビザ」です。
ビザの申請は、基本的に転職先の会社が手続きを行ってくれるので、必要書類の準備は会社からの指示に従えばOKです。
必要な書類の例としては、以下のような書類を求められます。
【ビザの申請に必要な書類の例】
・パスポート
・顔写真
・英文履歴書
・大学など学歴を証明する英文の卒業証明書、成績証明書
・無犯罪証明書(※ベトナムや中国など一部の国で必要)
上記の書類に加えて、収入を証明する書類などを求められるケースもあります。
あらかじめ書類の取得方法を確認しておくと、スムーズに準備できますよ。
※無犯罪証明書(犯罪経歴証明書)の取り方については、「【海外移住】無犯罪証明書とは?申請方法と必要なもの【日本と海外】」をご覧ください。
③ 手続きが必要な内容は、なるべく早めに把握しておこう
本記事では、「海外転職で海外移住前にやること【手続き編】」を紹介しました。
リストをまとめます。
【海外移住前にやることリスト 10選 - 手続き編】
1. 海外転出届
2. 国民健康保険
3. 国民年金
4. 確定申告(準確定申告)
5. 住民税の支払い
6. 運転免許証の住所変更
7. 銀行口座の整理(解約・契約)
8. クレジットカードの整理(解約・契約)
9. 携帯電話・ネット契約の解約
10. 賃貸・電気・ガス・水道の解約
基本的な内容に絞ったので、車の処分や保険など、これ以外にも必要な手続きがあるかと思います。
なるべく早めに必要な手続きを把握して、出国までにスムーズに行えるよう計画的に進めていってくださいね。
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