違いがよく分からないけど、どの制度がお得なんだろう??
こんにちは、キベリンブログです。
職業訓練(ハロートレーニング)や教育訓練給付は、制度の内容がよく分からないですよね。
今回は、「公共職業訓練・求職者支援訓練・教育訓練給付の違いと選び方」について、紹介します。
【本記事の内容】
① 公共職業訓練・求職者支援訓練・教育訓練給付の違いとは【表で比較】
② それぞれの訓練制度の特徴と、選び方のポイント【4つの視点】
③ まとめ:教育訓練の支援制度があることを知り、雇用保険を活用しよう
失業保険を3回受給し、雇用保険を活用してきました。
活用できる支援制度のポイントを語っていきます。
【職業訓練(ハロートレーニング)の種類について】
「職業訓練(ハロートレーニング)」は、厳密にいうと次の2種類を指します。
・公共職業訓練
・求職者支援訓練
一般的に職業訓練というと、「公共職業訓練」を意味することが多いです。
正式には「求職者支援訓練」も職業訓練に含まれるので、注意してくださいね。
① 公共職業訓練・求職者支援訓練・教育訓練給付の違いとは【表で比較】
雇用保険に関わる教育訓練の支援制度には、おもに3つの制度があります。
【教育訓練に関する3つの支援制度】
・公共職業訓練:失業保険の受給中の人がメイン(受給していなくても可能)
・求職者支援訓練:失業保険を受給できない or 受給が終わった求職者
・教育訓練給付制度:雇用保険の加入期間が1年以上の就業者 or 退職から1年以内の離職者
それぞれの違いと特徴を、ポイント別に比較して見ていきましょう。
公共職業訓練・求職者支援訓練・教育訓練給付の比較
公共職業訓練 |
求職者支援訓練 |
教育訓練給付 |
|
主な対象者 |
失業保険の受給者 |
失業保険を受給できない |
雇用保険に1年以上加入 |
期間 |
2か月 ~ 2年 |
2週間 ~ 6か月 |
給付は原則2年まで |
受講料 |
〇 |
◎ |
△ |
給付 |
◎ |
〇 |
△ |
講座の質 |
△ |
〇 |
◎ |
講座の種類 |
△ |
〇 |
◎ |
受けやすさ |
△ |
〇 |
◎ |
ポイントを表で比べると、上記のとおりです。
それぞれ給付や講座に違いがあるんですよね。
概要がわかったところで、次のパートから制度の特徴と選び方のポイントを解説していきます。
② それぞれの訓練制度の特徴と、選び方のポイント【4つの視点】
3つの教育訓練の支援制度について、特徴と選び方を見ていきましょう。
公共職業訓練の特徴
・最大のメリットは、失業保険の延長給付(条件を満たせば訓練終了まで支給される)
・訓練校の開始時期が限られるので、タイミングが難しい(4月と10月が多い)
・長期のコースが多いので、下手な講座を選ぶと大切な時間を失ってしまう
公共職業訓練には、国や自治体が行う訓練だけでなく、民間に委託して行う訓練もあります。
訓練の期間は、短期で「2か月~6か月」、長期で「1年~2年」ほどですね。
延長給付のメリットは大きいのですが、講座選びに失敗すると時間をムダにしてしまいます。
思いつきでは難しいので、計画的な準備が必要ですね。
東京都の場合は「TOKYOはたらくネット」でコース内容を確認できます。
※公共職業訓練と延長給付については、「失業保険をもらい続けながら職業訓練を受ける方法とは」で紹介しています。
求職者支援訓練の特徴
・2週間からの短期のコースもあり、受講料も無料なので気軽に受けられる
・月10万円の給付金がある(※2021年は特例で要件の緩和あり)
・教育訓練給付に比べると、講座の質や種類は劣る
求職者支援訓練は、失業保険の受給資格がない人でも受けられる制度です。
「基礎コース」と「実践コース」の2つがあり、エンジニアなどIT系に関連する科目が多いですね。
選考はありますが、訓練期間は短めで受講料も無料なので、公共職業訓練よりも受けやすい制度です。
講座の質や種類は、公共職業訓練と教育訓練給付の「中間」といった位置付けですね。
東京都の例では、「東京労働局」のサイトで講座情報を確認できますよ。
※求職者支援訓練の詳しい内容は、「【月10万円給付+受講無料】職業訓練の求職者支援訓練とは?」をご覧ください。
教育訓練給付制度の特徴
・講座の種類が豊富なので、質の良い講座を選べる
・タイミングを選ばずに訓練を開始できる
・失業者をメインにした制度ではないため、受講料は基本的に有料(給付率は3つの給付で異なる)
教育訓練給付は、「就業中」でも「失業中(退職から1年以内に受講開始)」でも利用できます。
「講座の質や豊富さ」と「受けやすさ」は、他の2つに比べて大きなメリットがありますね。
その一方で、費用の面と制度が複雑なところがデメリットですね。
対象講座の情報は、厚生労働省のサイト「教育訓練給付制度【検索システム】」から検索できます。
※教育訓練給付の3つの給付の概要は、「【教育訓練給付制度】受講料が返ってくる!3つの給付とは【お得】」をどうぞ。
4つの視点での制度の選び方
❶ 講座で選ぶ : 教育訓練給付 > 求職者支援訓練 > 公共職業訓練
❷ 時間で選ぶ : 教育訓練給付 > 求職者支援訓練 > 公共職業訓練
❸ 給付で選ぶ : 公共職業訓練 > 求職者支援訓練 > 教育訓練給付
❹ 費用で選ぶ : 求職者支援訓練 > 公共職業訓練 > 教育訓練給付
「4つの視点(講座・時間・給付・費用)」で見た選び方を優先順にならべると、上記のとおりです。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、何を重視するかで決まりますね。
あなたの状況に合わせて、最も活用できそうな制度を選びましょう。
③ まとめ:教育訓練の支援制度があることを知り、雇用保険を活用しよう
本記事では、「公共職業訓練・求職者支援訓練・教育訓練給付の違いと選び方」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【公共職業訓練・求職者支援訓練・教育訓練給付の比較】
公共職業訓練 |
求職者支援訓練 |
教育訓練給付 |
|
主な対象者 |
失業保険の受給者 |
失業保険を受給できない |
雇用保険に1年以上加入 |
期間 |
2か月 ~ 2年 |
2週間 ~ 6か月 |
給付は原則2年まで |
受講料 |
〇 |
◎ |
△ |
給付 |
◎ |
〇 |
△ |
講座の質 |
△ |
〇 |
◎ |
講座の種類 |
△ |
〇 |
◎ |
受けやすさ |
△ |
〇 |
◎ |
【4つの視点での制度の選び方】
❶ 講座で選ぶ : 教育訓練給付 > 求職者支援訓練 > 公共職業訓練
❷ 時間で選ぶ : 教育訓練給付 > 求職者支援訓練 > 公共職業訓練
❸ 給付で選ぶ : 公共職業訓練 > 求職者支援訓練 > 教育訓練給付
❹ 費用で選ぶ : 求職者支援訓練 > 公共職業訓練 > 教育訓練給付
雇用保険には失業給付だけでなく、教育や訓練の支援制度もあります。
ただ、実際にはそれほど活用されておらず、そもそも制度自体が知られていないですよね。
給付のお得さで選ぶなら「公共職業訓練」ですが、貴重な時間をムダにしてしまうリスクもあります。
何を重視するのかを考えた上で、活用できる制度を選んでみてくださいね。
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