できればそのままにして、株取引もしたいんだけど...。
こんにちは、キベリンブログです。
海外転職や赴任などで出国に伴うお金まわりの手続きは、気になりますよね。
今回は、「海外移住するときの証券口座の取扱い」について、紹介します。
【本記事の内容】
① 海外移住(非居住者)すると、証券口座で取引はできない【ばれるので要注意】
② 海外移住時の証券会社別での手続きと対応例【SBI証券・楽天証券】
③ まとめ:手続きせずに出国すると、バレて証券口座は凍結・閉鎖されてしまう
海外転職での移住経験から、証券口座の扱いを学んできました。
そのままにした場合にバレるのかも含めて、語っていきますね。
① 海外移住(非居住者)すると、証券口座で取引はできない
証券口座は、「海外移住(非居住者)すると取引は制限される」というのが基本的な扱いです。
ただ、ここで注意が必要なのは「海外移住 = 非居住者」の定義なんですよね。
「海外移住(非居住者)」とは、海外転出届を出したとき
海外転出届を役所に提出すると、住民登録が抹消されて住民票がなくなります。
つまり、「海外転出届を出すと非居住者になる」ということですね。
海外転出届は、「1年以上海外に滞在する場合に提出する」と決められています。
あくまで「予定」で判断するのですが、「滞在が1年未満なら海外転出届は不要」です。
海外転出届を出さなければ、海外移住(非居住者)の扱いにはなりません。
その場合、証券口座はそのまま維持できます。
※海外転出届の詳しい内容は、「海外転出届は出さなくてもいい?メリットとデメリット【海外転職】」をご覧ください。
非居住者になる場合、口座の扱いは証券会社で変わってくる
海外転出届を出して非居住者になると、証券口座での取引は制限されます。
ただし、「口座の維持」については、出国予定期間などで証券会社で変わってきます。
例えば永住ではなく「数年で戻ってくる」といった海外移住なら、手続きで口座を維持できる証券会社もあります。
(具体的な証券会社の例は、次のパートで紹介していきますね)
証券口座をそのままにして海外移住すると、ばれるので要注意
移住後も取引したいからといって手続きしないままにすると、バレるので注意が必要です。
なぜなら、証券会社は住民票のある税務署に、取引の収支を報告しているからですね。
海外転出届を出している場合、住民票はありません。
ここで海外移住が発覚し、あなたの証券口座(特定口座・NISA口座ともに)は「凍結」や「閉鎖」されることになります。
今はマイナンバーでも管理が進んでおり、非居住者になると「マイナンバーは失効」します。
以前よりもばれる確率は高まっているので、注意してくださいね。
※海外移住とマイナンバーの扱いについては、「海外移住でマイナンバー失効!カード返納手続きとは【帰国時も解説】」で解説しています。
② 海外移住時の証券会社別での口座の取扱い【SBI証券・楽天証券】
海外移住するときの証券口座の取扱いは、証券会社によって異なります。
具体例として、私も使っている利用者の多い会社を紹介しておきますね。
【海外移住時の会社別での証券口座の取扱い】
❶ SBI証券 : 永住予定以外なら、口座の維持が可能
❷ 楽天証券 : 5年未満の出国予定なら、口座の維持が可能
それぞれ取扱いや取引の制限内容など、ポイントを見ていきましょう。
❶ SBI証券 : 永住予定以外なら、口座の維持が可能
SBI証券は、非居住者(永住以外)になっても口座は維持できます。
ただし、一般口座での管理となります。
【口座の取扱い】
・非居住者になる場合、手続きすれば口座は維持できる
・出国中、一部の取引は制限される
・海外に「永住」する予定の場合は、口座の閉鎖が必要となる
【非居住者の定義(SBI証券)】
・2年以上外国に滞在する目的で出国
・1年以上にわたり日本以外に居住
・期間の定めのない海外転勤、海外留学
【出国中の口座の管理と取引の制限内容】
・特定口座 : 閉鎖(一般口座に振替)
・NISA口座 : 閉鎖(一般口座に振替)
・取引 : 売却のみ可能
・入出金 : 可能
・サイト閲覧 : 可能
❷ 楽天証券 : 5年未満の出国予定なら、口座の維持が可能
楽天証券は出国予定期間によって口座を維持できるかが変わり、「5年以上」や「期間未定」は口座を維持できません。
1年~5年の出国では、米国株などは出国前に売却が必要だったりするので、注意が必要ですね。
【口座の取扱い】
・1年未満の出国 : 口座の維持が可能(手続き不要)
・1年~5年の出国 : 事前に手続きすれば、口座の維持が可能
・5年以上 or 期間未定の出国 : 口座の維持は不可(解約手続きが必要)
※1年未満の出国でも渡航先がアメリカの場合は、滞在日数が「183日以上」なら手続きが必要
【1年~5年の出国時の手続きの注意】
・「日本株」と「個人向け国債」は保有できるが、それ以外の商品(米国株など)は2週間前までに売却が必要
・「常任代理人(諸通知の受取りなどの代理)」の選任が必要
【出国中の口座の管理と取引の制限内容】
・特定口座 : 閉鎖(一般口座に振替)
・NISA口座 : 継続可能(非課税期間が終了した場合は、一般口座に振替)
・取引 : すべて制限(売買不可)
・入出金 : 出金のみ可能
・サイト閲覧 : 可能
③ まとめ:手続きせずに出国すると、バレて証券口座は凍結・閉鎖されてしまう
本記事では、「海外移住するときの証券口座の取扱い」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【海外移住時の証券口座の取扱い】
・「海外移住(非居住者)」とは、海外転出届を出したとき
・非居住者になる場合、口座の扱いは証券会社で変わるが、取引は制限される
・証券口座をそのままにして海外移住すると、ばれるので要注意
資産運用していたら、海外移住後も証券口座での取引は継続したいですよね。
ですが、出国中の取引は制限され、永住予定の場合は口座の維持もできなくなります。
出国予定の期間によっては、手続きすれば口座の維持は可能です。
放置して海外移住すると、バレて口座の「凍結」や「閉鎖」といった措置を取られてしまうので、くれぐれも注意してくださいね。
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