その前の会社では2年間働いてたんだけど、失業保険ってもらえないのかな?
こんにちは、キベリンブログです。
失業保険のしくみは難しくて、イレギュラーな場合の申請は気になりますよね。
今回は、「複数枚の離職票がある場合、失業保険は合算して申請できる」件について紹介します。
【本記事の内容】
① 複数の会社で働いていた期間は、合算して失業保険を申請できる【要離職票】
② 退職後、離職票をもらい損ねた or 紛失時の対処法【やっぱり欲しい・再発行】
③ まとめ:雇用保険の加入期間の合算には、会社ごとに複数枚の離職票が必要
失業保険は3回受給してきました。
経験から、退職から時間が経っても離職票を受け取る方法にも触れていきます。
① 複数の会社で働いていた期間は、合算して失業保険を申請できる【要離職票】
冒頭のお悩み相談では、「直近の会社(A社):3か月、その前の会社(B社):2年」勤務した例です。
先に結論ですが、この場合は失業保険を受給できます。
ただし条件もあるので、ポイントを見ていきましょう。
【複数の会社で働いていたときの、失業保険が申請できるポイント】
・複数の会社で勤務した「雇用保険の加入期間」は、複数枚の離職票があれば合算して申請できる
・会社間のブランク(無職期間)が「1年以上」ある場合は、合算できずリセットされる
・失業保険の申請手続きをした場合、それ以前の期間は合算されない
お悩み相談の具体例を交えながら、順番に説明していきますね。
複数の会社で勤務した「雇用保険の加入期間」は、複数枚の離職票があれば合算して申請できる
失業保険が受給できるかは、「雇用保険の加入期間」で決まります。
ここで、失業保険の受給資格を確認しておきましょう。
【失業保険の受給資格(雇用保険の加入期間)】
・会社都合退職の場合 : 6か月以上
・自己都合退職の場合 :1年以上
※退職理由は原則として「直近の会社」から判断される
お悩み相談だと、直近のA社では「3か月」の加入期間なので、これだけだと失業保険はもらえません。
でも、その前のB社では「2年」あります。
A社とB社の加入期間を合算した場合は「2年3か月」になるので、受給資格を満たしていますよね。
失業保険は、「複数社で働いた加入期間を合算して申請が可能」です。
ただし、合算する場合は働いていた会社ごとに離職票が必要なので、注意しておきましょう。
(退職時にもらい損ねて「やっぱり欲しい」となったときの対処法は、次のパートで説明しますね)
会社間のブランク(無職期間)が「1年以上」ある場合は、合算できずリセットされる
失業保険がもらえる期間は、「離職してから1年間」と決められています。
もしA社とB社の間に「1年以上のブランク(無職期間)」がある場合は、合算できなくなります。
つまり、「B社で働いた2年の加入期間」は、リセットされてしまうということですね。
退職してから転職活動するときは、1年以内に転職を決めておくと安心ですね。
失業保険の申請手続きをした場合、それ以前の期間は合算されない
これは想像がつくかもしれませんが、失業保険を申請したら、その時点で加入期間はリセットされます。
申請以前の期間については、合算されません。
つまり、B社の退職後に失業保険を申請していた場合、A社の加入期間である「3か月」しかなくなります。
この場合はA社の退職後には受給資格を満たせず失業保険はもらえないので、注意しておきましょう。
※受給資格に関する詳しい内容は、「失業保険の受給資格は加入期間で決まる【派遣やバイトも資格あり】」をご覧ください。
② 退職後、離職票をもらい損ねた or 紛失時の対処法【やっぱり欲しい・再発行】
複数の会社で勤務した場合、「複数枚の離職票があれば加入期間を合算できる」と説明しました。
でも、転職先を決めてから退職した場合など、離職票を受け取らないこともあるはずです。
その状況から転職した会社をすぐに辞めたとき、転職前の会社の離職票がないことになります。
これだと加入期間が合算できず、失業保険が申請できなくなりますよね。
ここで、後から「やっぱり欲しい」となったときや紛失時など、離職票の入手方法を紹介していきます。
【離職票をもらい損ねた or 紛失時の対処法】
・退職日から4年以内なら、退職した会社に依頼すれば離職票を発行してもらえる
・会社に連絡したくなければ、会社の住所を管轄するハローワークに依頼する
・離職票を紛失した場合は、再発行が可能
退職日から4年以内なら、退職した会社に依頼すれば離職票を受け取れる
会社は退職者から離職票を求められたら発行する義務があり、法的にも拒むことはできません。
退職直後がもらいやすいのは確かですが、直後でなくても依頼すれば受け取れるんですよね。
離職証明書など雇用保険関連の会社の保管義務は、「退職日から4年間」です。
なので4年以内なら、前の会社に連絡して離職票を発行してもらいましょう。
会社に連絡したくなければ、会社の住所を管轄するハローワークに依頼する
退職から時間が経っていると、「前の会社には頼みたくないな...。」と思うこともありますよね。
そういったときは、「会社の住所を管轄するハローワーク」に連絡しましょう。
ハローワーク経由で離職票の発行を依頼できます。
仮に会社が発行してくれなかった場合でも、ハローワークから発行してもらえます。
ハローワークから発行してもらう場合、あなたの勤務実績を証明する書類などが必要になるので、その点は注意してくださいね。
離職票を紛失した場合は、再発行が可能
もし離職票を失くしてしまった場合でも、「再発行」を依頼できます。
「退職した会社」or「会社の住所を管轄するハローワーク」に連絡しましょう。
再発行の依頼も前の会社に連絡しにくければ、ハローワークに依頼すればOKです。
急ぐ場合は、会社の住所を管轄するハローワークに直接行って手続きすれば、即日での受け取りも可能です。
※失業保険の申請を急ぎたい場合、離職票が届く前でも仮手続きが可能です。
詳しくは「【離職票が届かない】失業給付が遅れずに済む対処方法【仮手続き】」で解説しています。
③ まとめ:雇用保険の加入期間の合算には、会社ごとに複数枚の離職票が必要
本記事では、「複数枚の離職票がある場合、失業保険は合算して申請できる」件を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【複数の会社で働いていたときの、失業保険が申請できるポイント】
・複数の会社で勤務した「雇用保険の加入期間」は、複数枚の離職票があれば合算して申請できる
・会社間のブランク(無職期間)が「1年以上」ある場合は、合算できずリセットされる
・失業保険の申請手続きをした場合、それ以前の期間は合算されない
【離職票をもらい損ねた or 紛失時の対処法】
・退職日から4年以内なら、退職した会社に依頼すれば離職票を発行してもらえる
・会社に連絡したくなければ、会社の住所を管轄するハローワークに依頼する
・離職票を紛失した場合は、再発行が可能
複数の会社で働いた場合、雇用保険の加入期間を合算して失業保険を申請できます。
ただし、会社ごとの離職票がなければ、合算での申請はできません。
「転職が決まっていたので離職票をもらい損ねた。。」「もらったけど失くしてしまった...。」
こういった場合でも、離職票をもらう対処法があります。
合算して受給資格を満たしているなら、諦めずに失業保険を申請して、次の転職につなげてくださいね。
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