いったいどんなメリット・デメリットがあるの?
こんにちは、キベリンブログです。
ジョブ型雇用のしくみは、日本でも広がりつつあります。
今回は、「ジョブ型雇用のメリット・デメリットと、取るべき準備」について紹介します。
【本記事の内容】
「正社員 → 派遣 → フリーランス」と働き方を変え、海外転職も経験してきました。
ジョブ型雇用の時代到来に向け、準備する心構えを語っていきます。
① ジョブ型雇用の3つのメリット【仕事・給料・転職】
円安が加速などでモノの値段が上がるインフレが続き、賃金が物価上昇に追いつかず厳しい時代が続いています。
賃上げをしやすくするために叫ばれているのが、「ジョブ型雇用」の導入です。
欧米などで採用されている雇用制度で、仕事内容に対して給料が決まるしくみがあります。
日立など一部の大手企業では、ジョブ型雇用の採用を始めました。
ジョブ型は生産性の向上につながるため、給料を上げやすくなると言われています。
具体的にどんなメリットがあるのか、働く側の視点から見ていきましょう。
【ジョブ型雇用のメリット】
メリット1 : 入社前から、やるべき仕事が明確にされている
メリット2 : 成果に合わせて、給料が上がりやすい
メリット3 : 転職が増えて、中途採用でも好条件で働きやすい
メリット1 : 入社前から、やるべき仕事が明確にされている
ジョブ型雇用では、採用するときに職務内容を明確にして雇用契約を結びます。
「ジョブディスクリプション(職務記述書)」という書類に、具体的な仕事内容が明記される仕組みです。
つまり、従来の "メンバーシップ型" のような「入社 → 配属決定」ではなく、ジョブ型では「配属決定 → 入社」の流れです。
入社するかどうか決める前に配属先がわかるので、「こんなはずじゃなかった...」といったミスマッチが減ります。
専門職としてスキルも磨かれやすくなり、いざ転職を考えた場合でも転職しやすくなります。
やりたい仕事や強みを活かせる職務が明確になっていると、ジョブ型のメリットはより大きいですね。
メリット2 : 成果に合わせて、給料が上がりやすい
これまでのメンバーシップ型は「年功序列」が強く、成果をきちんと判断してもらえない状況がありました。
生産性の上がらないダラダラ残業でも、「遅くまで会社にいるから」という "働かないおじさん" でも評価されたりするんですよね。
でもジョブ型雇用では、ジョブディスクリプションで仕事内容が明確にされます。
その仕事内容をこなすために採用されているので、はっきり評価が行われやすくなります。
つまり成果を上げれば、給料に反映されやすいのがジョブ型の特徴なんですよね。
仕事へのモチベーションも、維持しやすくなるはずです。
メリット3 : 転職が増えて、中途採用でも好条件で働きやすい
ジョブ型では、具体的な "仕事ありき" で人を採ります。
会社としては、すぐに仕事をこなせる人が欲しいわけです。
そのため、高い給料を払っても中途採用の募集をかけるので、転職する人が増えます。
ジョブ型が広がると「雇用の流動化」が高まると言われるのは、こういった理由が背景にあります。
これからは少子高齢化で現役世代が減り、人材は不足していきます。
優秀な人材確保は会社の大きな課題なので、転職で賃金が上がり、好条件で働きやすい環境になります。
【おすすめ転職エージェント・派遣会社】
・ハタラクティブ : 未経験者に強いエージェントで、第二新卒やフリーターも対象。非公開求人を含む40種類以上の職種と業界を扱っており、短期間で選考に通過できるメリットがある。
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・マイナビスタッフ:大手企業の案件が多く、職種は事務系とクリエイティブ系が多い
② ジョブ型雇用の3つのデメリット【異動・成果・不安定】
前のパートで、ジョブ型雇用のメリットを見てきました。
メリットがあればデメリットもあるので、続いてデメリットをチェックしていきましょう。
【ジョブ型雇用のデメリット】
デメリット1 : 社内での異動が難しい
デメリット2 : 成果を出せないと厳しくなる
デメリット3 : 正社員の優位性が薄くなる
デメリット1 : 社内での異動が難しい
今までのメンバーシップ型雇用では、部署異動させて様々な経験を積ませる「ゼネラリスト」が多いシステムでした。
簡単にいうと、 "広く浅く" 業務に対応できる人ですね。
でもジョブ型雇用では、専門的な知識を持つ「スペシャリスト」が求められるシステムです。
ゼネラリストとは逆で、"深く狭く" スキルを持つ人です。
つまり、社内での部署異動は仕組み的に難しくなります。
職種転換を図りたい人にとっては、ハードルが高いかもしれません。
デメリット2 : 成果を出せないと厳しくなる
前のパートで、「給料が上がりやすい」というメリットを紹介しました。
その一方で、給料が下がるケースもあり得ます。
あなたがやるべき仕事は、ジョブディスクリプション(職務記述書)に明記されています。
会社から給料をもらうには、明記された仕事をこなさなければなりません。
その仕事で成果が出せなければ、当然給料は上がらなくなります。
今までのメンバーシップ型のような "いるだけで給料が上がる" という状況に甘んじていると、ジョブ型では厳しくなります。
デメリット3 : 正社員の優位性が薄くなる
ジョブ型雇用では、具体的な仕事内容を明確にして人を採用するしくみです。
言ってみれば、派遣社員と同じような雇用契約の流れなんですよね。(有期と無期の違いだけ)
ジョブ型が広がれば、雇用の流動化が進みます。
より一般的になったら、派遣や契約社員など非正規との差は縮まります。
つまり今後は、正社員の優位性は薄くなっていく時代に。
「正社員は安定してて安心」という思考でいるなら、考え直す必要があるかもしれません。
③ ジョブ型雇用が広がる時代、どう準備するか【会社に依存しないスキル】
ここまで、ジョブ型雇用のメリット・デメリットを説明してきました。
国際競争力は後退し、経済成長が望めない日本では、雇用制度の変革期を迎えています。
ジョブ型雇用に変わっていく中では、事前に心構えが必要です。
どんな準備が求められるのかを確認していきますね。
【ジョブ型雇用が広がる時代への準備】
・「メンバーシップ型 → ジョブ型」の流れからは、逃げられない
・成果を示しにくい職種は、評価が難しくなる
・会社に依存せず、どこでも通用するスキルが重要
「メンバーシップ型 → ジョブ型」の流れからは、逃げられない
・年功序列ベースのメンバーシップ型で生産性が上がらないのは、失われた30年で実証済み
・少子高齢化で日本経済が衰退する中で、会社には終身雇用を維持する体力はない
・デフレからインフレの転換期を迎え、賃上げには会社の利益につながる生産性向上が必須
日本は変化への対応が遅いので、まだまだ古い体質が残る会社も多いです。
「そんなにすぐ欧米のようなジョブ型には変わらないでしょ?」と思うかもしれません。
この30年、日本人の平均年収はほとんど上がりませんでした。
その原因は、「年功序列で終身雇用の維持を優先してきたから」です。
経済成長しない限りは、終身雇用を前提としたメンバーシップ型雇用が続かないのは明らか。
会社が利益を上げないと賃上げは難しいので、生産性を向上させるためにジョブ型雇用への転換からは逃げられません。
成果を示しにくい職種は、評価が難しくなる
・ジョブ型雇用では、実績を定量的な数字で示せる職種の方が強い
・リモートワークでも、明確に実績を示せれば評価される
・ジョブ型雇用の拡大に対し、評価を受ける実績の示し方を考える必要あり
ジョブ型雇用では、あなた自身が挙げた成果を示しやすい職種ほど、評価しやすいため有利に作用します。
単純な時間換算などではなく、例えば売上など具体的な数字が定量的に出せるようなものです。
たとえリモートワークでも、数字で実績が示せれば見合った評価を受けられます。
逆に成果の示し方が曖昧だと、ジョブ型雇用では評価が不利に。
ITエンジニアなど専門職は成果を示しやすいですが、事務職などは難しい一面があります。
ジョブ型雇用の拡大に向けて、「評価を受けるための実績の示し方」は考えておかなければなりません。
会社に依存せず、どこでも通用するスキルが重要
・ジョブ型雇用が普通になると、仕事をこなせなければ会社は面倒見てくれない
・他社でも通用するスキルがあれば、評価してくれる会社に転職しやすい
・会社に依存せず、いつでも転職できるスキルを身につけることがリスク回避に
メンバーシップ型の終身雇用では、成果が出せなくても会社が定年まで面倒見てくれました。
でもジョブ型雇用が広がれば、仕事ができなければ雇用契約を維持してもらえなくなります。
つまり、正社員でも退職を促される(言ってみればクビ)可能性もあり得ます。
そんなリスクに備えて、「会社に依存しないスキル」を身につけておくことが大切です。
いつでも転職できる状態を保っておけば、リスク回避できるし、路頭に迷うことはありません。
転職エージェントや派遣会社で、転職市場でのあなたの評価がどれくらいなのか、定期的にチェックしておきましょう。
【おすすめ転職エージェント・派遣会社】
・ハタラクティブ : 未経験者に強いエージェントで、第二新卒やフリーターも対象。非公開求人を含む40種類以上の職種と業界を扱っており、短期間で選考に通過できるメリットがある。
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・マイナビスタッフ:大手企業の案件が多く、職種は事務系とクリエイティブ系が多い
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④ まとめ:ジョブ型雇用で正社員の優位性は薄れる。スキルをつける意識が大切
本記事では、「ジョブ型雇用のメリット・デメリットと、取るべき準備」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【ジョブ型雇用のメリット】
メリット1 : 入社前から、やるべき仕事が明確にされている
メリット2 : 成果に合わせて、給料が上がりやすい
メリット3 : 転職が増えて、中途採用でも好条件で働きやすい
【ジョブ型雇用のデメリット】
デメリット1 : 社内での異動が難しい
デメリット2 : 成果を出せないと厳しくなる
デメリット3 : 正社員の優位性が薄くなる
【ジョブ型雇用が広がる時代への準備】
・「メンバーシップ型 → ジョブ型」の流れからは、逃げられない
・成果を示しにくい職種は、評価が難しくなる
・会社に依存せず、どこでも通用するスキルが重要
日本は人口減少の時代に入り、さらなる経済成長を望むのは難しくなりました。
昔のような終身雇用をベースとしたメンバーシップ型雇用では、会社を維持できる体力はありません。
物価上昇に追いつくための賃上げを達成するには、生産性の向上は必須です。
そのためにジョブ型雇用の導入は避けられず、正社員と非正規社員の差は縮まり、正社員の優位性は薄れていきます。
ジョブ型では仕事をこなせなければ、同じ会社で働き続けるのは難しくなります。
会社に依存しないスキルを身につけ、いつでも転職できる状態を保っておくことが大切ですね。
【おすすめ転職エージェント・派遣会社】
・ハタラクティブ : 未経験者に強いエージェントで、第二新卒やフリーターも対象。非公開求人を含む40種類以上の職種と業界を扱っており、短期間で選考に通過できるメリットがある。
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・パーソルクロステクノロジー : ITエンジニアに特化した大手の派遣会社で、オンラインで登録が完結して仕事の紹介までとにかく早い。未経験でも可能な案件があり、入社日から有休付与など待遇面も充実。
・マイナビスタッフ:大手企業の案件が多く、職種は事務系とクリエイティブ系が多い
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