条件がゆるくて、取りやすいビザってないのかな?
こんにちは、キベリンブログです。
海外移住を考えるとき、ビザは最も重要な問題の1つですよね。
今回は、「マレーシアで新設のデジタルノマドビザと、難しいときの3つの選択肢」について紹介します。
【本記事の内容】
① マレーシアで新設のデジタルノマドビザの条件とは【低収入でも取れる】
② デジタルノマドビザが難しいときの、マレーシア移住の方法【3つの選択肢】
③ まとめ:デジタルノマドビザの開始で、海外移住しやすい時代に
マレーシアには海外転職して、2年ほど移住しました。
他国のノマドビザよりも取りやすい魅力を語っていきますね。
① マレーシアで新設のデジタルノマドビザの条件とは【低収入でも取れる】
2022年以降、海外ではリモートワーカー向けにデジタルノマドビザを発給する国が増えています。
マレーシアでも、2022年10月から「デジタルノマドビザ(DE Rantau Digital Nomad Pass)」が開始されました。
まずは、マレーシアのノマドビザの要件やメリットなどを紹介していきますね。
マレーシアのデジタルノマドビザの要件
・収入条件 : 年収24,000USD以上(約360万円)
・雇用形態 : フリーランス、個人事業主、リモートワーク可能な会社員やパート・アルバイト(日本の会社でOK)
・業種 : IT系などのデジタル領域すべて
※要件の内容は、「MDEC(マレーシア・デジタルエコノミー公社)」のサイトを参照
有効期間は1年ですが、更新で2年まで滞在できます。
リモートワークが可能なら、日本の会社でOKです。
年齢は18歳以上で、対象となる業種も幅広くなっています。
(要件をまとめた他のビザとの比較は、次のパートで紹介しますね)
マレーシアのデジタルノマドビザのメリット
・収入条件が低い(年収24,000ドル)
・資産がなくても取れる
・取れる雇用形態が幅広い(フリーランス、会社員、パート・アルバイト)
マレーシアのデジタルノマドビザで特筆すべきなのは、「条件の低さ」にあります。
収入条件は「年収360万円ほど」に抑えられており、他の国のノマドビザに比べると、かなり低めの設定です。
資産も不要なので、申請しやすいですよね。
雇用形態はフリーランスに限らず、リモートワーク可能な会社員やパート・アルバイトも対象です。
「日本の会社で基本的にはリモートワーク」という働き方であれば、正社員でも派遣でも、雇用形態を問わずに取れます。
年に数回は出社が必要といった場合でも、マレーシアはフライトも多く行きやすいので、それほど問題にならないはずです。
デジタルノマドビザにおける、各国の収入条件(※年収での概算)
・マレーシア:年収24,000ドル(約360万円)
・タイ : 年収80,000ドル(約1,200万円)
・ハンガリー : 年収24,000ユーロ(約400万円)
・ポルトガル : 年収34,000ユーロ(約580万円)
・コスタリカ : 月収36,000ドル(約540万円)
上記では、マレーシアと並んで海外移住先として人気のあるタイと、収入条件が低めの国を挙げています。
他の国と比べてみると、マレーシアの条件のゆるさがわかりますよね。
円高になれば(1ドル120円台)、マレーシアなら年収300万円以下でも可能になります。
タイは2022年9月からノマドビザ(LTRビザ)がスタートしましたが、条件はちょっと厳しいですね...。
ハンガリーは他のヨーロッパ諸国にもビザなしで滞在できるのは魅力ですが、日本との行き来を考えると大変かもしれません。
② デジタルノマドビザが難しいときの、マレーシア移住の方法【3つの選択肢】
前のパートで、マレーシアのデジタルノマドビザの要件を紹介してきました。
「ビザの要件がゆるいことはわかったけど、職種的に難しいかも...。」ということもあるはず。
そういったとき、デジタルノマドビザ以外での選択肢も紹介しておきます。
ビザ要件の違いも最後に表でまとめているので、参考にしてくださいね。
【デジタルノマドビザ以外の、マレーシア移住の方法】
❶ 就労ビザ(EP)
❷ MM2H(長期滞在ビザ)
❸ S-MM2H(長期滞在ビザ)
方法は3つですね。
順番に見ていきましょう。
❶ 就労ビザ(EP)
私が最初にマレーシアへ海外移住したとき、「就労ビザ(Employment Pass)」を取得しました。
マレーシアの会社に就職(日系企業でもOK)すると、会社がビザ取得の手続きをしてくれます。
会社に指示された書類を出すだけでいいので、他のビザに比べて簡単に取れます。
資産などの満たすべき特別な条件もありません。
マレーシアなら、海外転職して就労ビザを取るのが最も海外移住しやすい方法です。
海外転職というと難しく思うかもしれませんが、日本語でもできる仕事もあるし、やってみると意外とハードルは高くないことを実感できました。
※海外転職を実現する方法は、「海外転職を実現するには?方法・ステップを解説【経験談】」をご覧ください。
❷ MM2H(長期滞在ビザ)
「MM2H(Malaysia My 2nd Home)」は、退職者をターゲットにした長期滞在ビザです。
位置づけは「リタイアメントビザ」なので、デジタルノマドビザと違って一定の資産が求められます。(資産額は後で紹介しますね)
MM2Hビザは、以前はわりと取りやすいビザでした。
ところが、2021年10月から要件が大きく変わり、収入と資産条件が以前の約4倍とかなり厳しくなっています。
この改正で、申請者は激減しました。
経済的に余裕がないと、申請要件を満たすのは難しいかもしれません。
❸ S-MM2H(長期滞在ビザ)
「S-MM2H(Sarawak-Malaysia My 2nd Home)」も、MM2Hと同様の長期滞在ビザです。
サラワク州(ボルネオ島の北西部)が行っている、ビザ取得プログラムですね。
MM2Hの条件が厳しくなってから、この「S-MM2H」が人気になっています。
なぜなら、MM2Hよりも条件が厳しくないからですね。
資産条件で見れば、MM2Hと比べて「10分の1」で満たせます。
クアラルンプールのあるマレー半島も含めマレーシア全土に滞在できるので、その点もメリットですね。
※S-MM2Hの詳しい内容は、「【マレーシア移住】注目のS-MM2Hビザとは?【条件を比較】」で紹介しています。
MM2H、S-MM2H、デジタルノマドビザの申請要件の比較
MM2H |
S-MM2H |
デジタルノマドビザ |
|
❶ 収入条件 |
月40,000RM以上 |
月7,000RM以上 |
年24,000USD以上 |
❷ 資産証明 |
1,500,000RM |
150,000RM |
なし |
❸ 定期預金額 |
1,000,000RM |
150,000RM |
なし |
❹ ビザ手続き費用 |
5,000RM |
なし |
1,000RM |
❺ 年間パス料金 |
500RM |
90RM |
なし |
❻ 申請可能年齢 |
35歳以上 |
30歳以上 |
18歳以上 |
❼ 有効期間 |
5年 |
5年 |
1年 |
❽ 滞在義務 |
90日以上 |
年15日以上 |
なし |
❾ その他条件 |
なし |
30~39歳:子供が州内の学校に通う or 州内で治療を受ける 40~49歳:上記30~39歳の条件を満たす or 州内で600,000RM(約1,800万円)以上の不動産投資をする 50歳以上:なし |
雇用形態:フリーランス、個人事業主、リモートワーク可能な会社員やパート・アルバイト 業種:IT系などデジタル領域すべて |
比べてみると、MM2Hは資産の条件がかなり厳しいことが分かりますよね。
S-MM2Hは、50歳以上だと「❾ その他条件」がなくなるので、かなり申請しやすくなります。
取りやすさで言えば、「就労ビザ(EP)」または「デジタルノマドビザ」ですね。
年齢に縛られないし、資産も不要なので、行動できれば取れるレベルの内容になっています。
③ まとめ:デジタルノマドビザの開始で、海外移住しやすい時代に
本記事では、「マレーシアで新設のデジタルノマドビザと、難しいときの3つの選択肢」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【マレーシアのデジタルノマドビザのメリット】
・収入条件が低い(年収24,000ドル)
・資産がなくても取れる
・取れる雇用形態が幅広い(フリーランス、会社員、パート・アルバイト)
【マレーシア移住するためのビザ選択のポイント】
・MM2Hは、2021年10月の条件改正で取得が厳しくなっている
・S-MM2Hは、50歳以上になると条件が減るため、申請しやすくなる
・「デジタルノマドビザ」or「就労ビザ(EP)」は、年齢に縛られず、資産も不要で取りやすい
新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり、世界ではノマドビザの発行が加速しています。
ヨーロッパなどに比べてアジアは遅れていますが、少しずつ増えてきています。
マレーシアでは、2022年10月からノマドビザがスタートしました。
日本にも行き来しやすいし、比較的インフラが整っているマレーシアは暮らしやすい国です。
以前よりも、どんどん海外移住しやすい時代になっています。
デジタルノマドビザが難しいなら、海外転職の選択肢もあるので、行動につなげてみてくださいね。
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