こんにちは、キベリンブログです。
雇用保険の加入期間が足りないと思っても、失業保険が支給される場合があります。
今回は、「1年未満の退職でも、失業保険でチェックすべきこと」について紹介します。
【本記事の内容】
① 1年未満の退職でも、失業保険で必ずチェックすべきこと【もらえる3つのケース】
② 雇用保険の加入期間が足りない時、昔の離職票をもらう方法【4年以内】
③ まとめ:一年未満でも、離職票の合算や正当な理由のある自己都合で支給対象に
失業保険は3回ほど受給してきました。
受給をあきらめる前に確認するポイントを、わかりやすく語っていきますね。
① 1年未満の退職でも、失業保険で必ずチェックすべきこと【もらえる3つのケース】
失業保険がもらえるかどうかは、「雇用保険の加入期間」が条件になっています。
自己都合退職の場合、1年以上の期間が必要です。
簡単にいえば、1年未満で辞めてしまったら失業保険はもらえません。
ですがそんな条件の中でも、もらえるケースが存在します。
なのですぐ諦める前に、確認しておくべきポイントがあります。
その内容を紹介していきますね。
【1年未満の退職でも、失業保険で確認すること】
❶ 会社都合退職にならないか
❷ 正当な理由のある自己都合退職に当てはまらないか
❸ 昔の会社の雇用保険の加入期間が、合算にならないか
チェックする内容は、上記の3つです。
順番に見ていきましょう。
❶ 会社都合退職にならないか
・退職前6ヶ月間の残業が多い
・パワハラ、セクハラなどのハラスメントを受けた
・派遣の契約が更新されず、新たな仕事も紹介されていない
あなたから退職を申し出た場合でも、上記のような理由で離職したときは、「会社都合退職」になります。
会社都合退職の場合、雇用保険の加入期間は「半年(6ヶ月)以上」で失業保険がもらえます。
つまり、半年働いていれば、一年未満の退職でも受給できるんですよね。
加えて2ヶ月間の給付制限がないため、すぐに支給が開始される点でも優遇されています。
本当は会社都合なのに、会社によって自己都合にされているケースも多いです。
残業の多さ、パワハラ・セクハラ、派遣切りなどは会社都合になるので、当てはまるなら必ず申し出てくださいね。
※残業が多いと判断される基準は、明確に決められています。
詳しくは「【失業保険】会社都合退職になる残業時間の条件【45時間と証明法】」をご覧ください。
❷ 正当な理由のある自己都合退職に当てはまらないか
・病気やケガ、体力の不足がある
・結婚や育児による引越しで、通勤困難になった
・父母の死亡や介護など、家庭の事情が急変した
失業保険では、「自己都合退職は1年以上」とよく言われます。
でも実は、「正当な理由のある自己都合退職」というカテゴリーがあるんですよね。
「正当って何??」と疑問に感じると思いますが、例えば上記に当てはまるような理由です。
正当な理由のある自己都合退職なら、雇用保険の加入期間は「半年(6ヶ月)以上」で失業保険がもらえます。
また、会社都合退職と同じく、2ヶ月の給付制限もありません。
離職理由で失業保険の条件は大きく変わるので、よくチェックしておきましょう。
※正当な理由のある自己都合退職の具体的な内容は、「【給付制限なし】特定理由離職者になるには?【病気・結婚・介護】」で解説しています。
❸ 昔の会社の雇用保険の加入期間が、合算にならないか
・直近で退職した会社だけでなく、さらに前の会社の期間も合算できる
・合算には、会社間のブランク(無職期間)は1年未満が条件
・過去に失業保険を申請した場合は、それ以前の期間は合算されない
あまり知られていないのですが、雇用保険の加入期間は「合算」が可能です。
合算とは、今回退職した会社の期間に加えて、さらに前に働いていた会社の期間も加算できるということです。
例えば、「9ヶ月」で自己都合退職したとしても、前の会社で「3ヶ月」働いていたら、1年以上になりますよね。
このように合算で規定の雇用保険の加入期間を満たしているなら、失業保険がもらえます。
ただし、会社間のブランクが「1年未満」であることが条件です。
会社ごとの離職票も求められますが、受け取り方など次のパートで紹介していきますね。
② 雇用保険の加入期間が足りない時、昔の離職票をもらう方法【4年以内】
前のパートの3つ目で紹介したとおり、雇用保険の加入期間は「合算」が可能です。
退職した会社だけで雇用期間の加入期間が足りないとき、さらに前の会社との合算で1年以上になるなら、失業保険が支給されます。
合算には、それぞれの会社から受け取る「離職票」が必要です。
「離職票やっぱり欲しい!」「もらったけど失くした。。」ということも、時間が経っていたらあり得るはず。
そういった場合でも、問題なく受け取れます。
そこで、昔の離職票をもらう方法を見ていきましょう。
退職日から4年以内なら、退職した会社から離職票を受け取れる
会社は離職票を求められた場合、発行する義務があります。(画像は厚生労働省のサイトより引用)
法的にも、会社側は拒むことができません。
退職時のタイミングは受け取りやすいですが、退職して時間が経っていても、離職票はもらえます。
なぜなら、「退職日から4年間の保管義務」が会社にはあるからですね。
つまり退職から4年以内なら、確実に離職票を受け取れます。
4年を過ぎると受け取れない可能性もありますが、前の会社に連絡して離職票を発行してもらいましょう。
たとえ1日で退職しても、離職票は発行される
「勤務期間が1ヶ月とか短くても、離職票はもらえるの?」などと、すぐに辞めてしまったときは気になるかもしれません。
どんなに勤務期間が短くても、雇用保険に加入していれば、離職票は発行されます。
雇用保険の加入条件は、「31日以上の雇用見込み」と「週の労働時間が20時間以上」のたった2つです。
一般的なフルタイム勤務であれば、加入条件は満たしているはずです。
前の会社に連絡しにくいなら、ハローワークにも依頼も可能
「前の会社には連絡したくないな...」とか、離職票の発行を頼みにくいこともありますよね。
そんなときは、「会社の住所を管轄するハローワーク」に連絡して依頼しましょう。
ハローワークでも、離職票の発行を受け付けています。
ただしハロワに依頼する場合、あなたの勤務実績を証明する書類を求められるので、その点は注意してくださいね。
離職票を失くした場合でも、再発行できる
「離職票を失くした...」「離職票もらったかも忘れた。。」ということもあるはず。
たとえ紛失した場合でも、再発行が可能です。
「退職した会社」or「会社の住所を管轄するハローワーク」に依頼しましょう。
どちらか連絡しやすい方でOKです。
転職が決まっていても、離職票はもらっておくと安心
転職先を決めてから会社を辞める場合、「離職票は使わないし、いらないからいいや」と考えるかもしれません。
でも、離職票はもらっておくことをおすすめします。
なぜなら、紹介してきたとおり「複数枚の離職票で、雇用保険の加入期間は合算できる」からですね。
今回の退職後は失業保険を申請しなくても、さらに次の退職で申請するかもしれません。
退職のタイミングなら発行を頼みやすいし、手元に持っておけば改めて依頼する必要もなくなります。
紙ベースで保存が面倒かもしれませんが、取っておくと安心ですよ。
※雇用保険の加入期間の合算に関しては、「【失業保険】2枚以上の離職票があると合算で申請可能【対処法あり】」でも詳しく紹介しています。
③ まとめ:一年未満でも、離職票の合算や正当な理由のある自己都合なら支給対象に
本記事では、「1年未満の退職でも、失業保険でチェックすべきこと」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【1年未満の退職でも、失業保険で確認すること】
❶ 会社都合退職にならないか
❷ 正当な理由のある自己都合退職に当てはまらないか
❸ 前の会社の雇用保険の加入期間が、合算にならないか
【雇用保険の加入期間が足りない時、昔の離職票をもらう方法】
・退職日から4年以内なら、退職した会社から離職票を受け取れる
・たとえ1日で退職しても、離職票は発行される
・前の会社に連絡しにくいなら、ハローワークにも依頼も可能
・離職票を失くした場合でも、再発行できる
・転職が決まっていても、離職票はもらっておくと安心
自己都合で会社を退職したら、一年以上働いていないと失業保険はもらえないと言われます。
でも中には、一年未満でも支給されるケースもあるんですよね。
「本当は会社都合なのに自己都合にされている」「正当な理由のある自己都合退職」といった場合は、半年(6か月)でも失業保険の対象になります。
さらに前の会社での雇用保険の加入期間が合算できれば、一年以上になることも多いです。
私も以前は、失業保険のしくみを知らずに損していました。
知っていればきちんと利用できるので、保険料をムダにせず活かしてくださいね。
-
【失業保険】派遣で給付対象になる簡単な条件と、損しない3つの知識
お悩み相談派遣でも失業保険はもらえるの? 条件とかあるなら知りたいな。 こんにちは、キベリンブログです。 派遣は不安定なイメージがあるので、失業保険も対象外と思ったりします ...
続きを見る
-
【失業保険】求職活動実績を1日で2回作るには?当日の作り方を解説
お悩み相談明日が失業認定日だったの忘れてた! 2回の求職活動実績がないと失業保険がもらえなくなる...。何か方法あるかな? こんにちは、キベリンブログです。 認定日が迫って ...
続きを見る
-
セミナーも求職活動実績に!【ハローワークvs転職エージェント】
お悩み相談就職セミナーの受講も、求職活動実績になるんだ! 受け方とか注意点を知っておきたいな。 こんにちは、キベリンブログです。 失業保険は求職活動実績が必要ですが、セミナ ...
続きを見る