こんにちは、キベリンブログです。
失業中の生活を支えてくれる失業保険は助かりますが、いくつかデメリットもあります。
今回は、「失業保険(雇用保険)のデメリットと、もらわない方がいい場合」を解説します。
【本記事の内容】
① 失業保険(雇用保険)のデメリットとは?
② 失業保険の受給を、検討した方がいい場合とは?【もらわないメリット】
③ 失業保険をもらうことを目的にするべきでない理由【心の安定】
失業保険を3回ほど、受給してきました。
経験から、失業保険のデメリットを語っていきます。
① 失業保険(雇用保険)のデメリットとは?
失業保険は、メリットしかないと思いますよね。
でも実は、デメリットもあります。
【失業保険のデメリット】
1. 失業保険を受給すると、失業保険(雇用保険)の加入期間がリセットされる
2. 失業保険を全額受け取ろうとすると、無職のブランク期間が長くなる
3. 自己都合で退職した場合、給付制限があるため支給開始まで退職から約3か月かかる
1. 失業保険を受給すると、失業保険(雇用保険)の加入期間がリセットされる
失業保険を申請して受給すると、失業保険(雇用保険)の「加入期間」がリセットされます。
なぜデメリットかというと、加入期間が長いほど、受給額が多くなるからですね。
以下の表は、失業保険(雇用保険)の加入期間と給付日数を、自己都合/会社都合退職でまとめたものです。
(ハローワークのホームページより引用)
【自己都合退職の給付日数】
【会社都合退職の給付日数】
自己都合退職と会社都合退職で変わりますが、加入期間が長いほど、給付日数も長くなっていますよね。
少しでも失業保険を受給すると、加入期間がリセットされ「ゼロ」になってしまうわけです。
加入期間がゼロになった後に再就職すると、自己都合退職なら「1年以上」働かなければ、次は失業保険はもらえません。
※【補足】失業保険を申請したとしても、受給せずに再就職した場合は、雇用保険の加入期間はリセットされず次回分に合算できます。
その場合の取扱いの詳細は、「失業保険をもらわずに再就職したらどうなる?【取扱いとメリット】」をご覧ください。
2. 失業保険を全額受け取ろうとすると、無職のブランク期間が長くなる
失業保険は、合計金額をまとめて受け取れるわけではありません。
4週間に1回ごとの認定日にハローワークで「失業の認定」を受けると、認定日までの日数分が振り込まれる仕組みです。
給付日数が最も短い「90日」で、かつ給付制限のない会社都合退職の場合でも、全額受け取るには「約4か月」かかります。
それから転職しようとすると、どうしても無職のブランク期間は長くなってしまいますよね。
3. 自己都合で退職した場合、給付制限があるため支給開始まで退職から約3か月かかる
自己都合で退職すると、申請してもすぐに失業保険はもらえません。
なぜなら、「2か月間の給付制限」があるからですね。
失業保険の支給が始まるのは、給付制限期間が終わってからになります。
つまり、退職してから支給開始まで以下の時間が必要です。
【自己都合退職での失業保険の支給開始までの時間】
・退職して離職票を受け取るまで : 約2週間
・失業保険の申請後の待期期間 : 1週間
・自己都合退職の給付制限 : 2か月
→ 合計すると、支給開始まで約3か月かかる
「支給開始までが約3か月」なので、そこから全額受け取ろうとすると、給付日数が最短の90日の場合でも「約6か月」かかります。
こうなると、かなりダラダラしてしまいますよね。
② 失業保険の受給を、検討した方がいい場合とは?【もらわないメリット】
デメリットを考えたとき、失業保険を受給するか検討すべき場合とは、どんなときでしょうか?
失業保険(雇用保険)の加入期間と給付日数の表を、もう一度確認してみます。
【自己都合退職の給付日数】
【会社都合退職の給付日数】
表を見ると、特定の年数で給付日数が増えることが分かりますよね。
【給付日数が増える加入期間のタイミング】
・自己都合退職 : 10年、20年
・会社都合退職 : 1年、5年、10年、20年
年数から考えて、「あと少しで雇用保険の加入期間が5年・10年・20年に到達する」という場合は、いったん失業保険の受給を検討した方がいいかもしれません。
1年以内に再就職すれば、失業保険(雇用保険)の加入期間は合算できる
なぜ失業保険の受給を検討した方がいいかというと、「1年以内に再就職すれば、雇用保険の加入期間は合算できる」からです。
再就職して雇用保険に加入すれば、すぐに合算で「5年・10年・20年」に到達しますよね。
次に退職したときの失業保険の給付日数を増やせる(※5年は会社都合のみ)ので、受給額も増えます。
失業保険を受給する前に、あなたの雇用保険の加入期間がどのくらいなのか、確認してみてくださいね。
③ 失業保険をもらうことを目的にするべきでない理由【心の安定】
本記事では、「失業保険(雇用保険)のデメリットと、もらわない方がいい場合」を解説しました。
ポイントをまとめます。
【失業保険のデメリット】
1. 失業保険を受給すると、失業保険(雇用保険)の加入期間がリセットされる
2. 失業保険を全額受け取ろうとすると、無職のブランク期間が長くなる
3. 自己都合で退職した場合、給付制限があるため支給開始まで退職から約3か月かかる
【失業保険の申請を検討した方が良い場合】
あと少しで失業保険(雇用保険)の加入期間が「5年・10年・20年」に到達する場合
→ 1年以内に再就職すれば雇用保険の加入期間は合算できるため、次の退職時の失業保険の給付日数を増やせる
失業保険をもらうことを目的にすると、無職のブランク期間が長くなってしまいます。
最短の給付日数である「90日」の場合でも、以下の期間を待たなければなりません。
【90日の給付日数で全額受け取るのに必要な期間の目安】
・会社都合退職 : 約4か月
・自己都合退職 : 約6か月
私の転職人生では、無職のブランク期間を繰り返し経験してきました。
転職経験から感じたことは、ブランク期間が半年程度なら、あまり問題にはなりません。
しかし、ブランク期間が半年以上になってくると、面接で必ず聞かれます。
納得できる回答を用意しておかないと、転職でマイナスに作用してしまいます。
何より、ブランク期間が長くなるほど、心が安定しなくなってきます。
無料で利用できる転職エージェントを利用して早めに転職へ動き出した方が、転職の難易度も下がります。
転職が決まれば、失業保険の「再就職手当」を受給できます。
早く転職が決まるほど、再就職手当の金額は大きくなります。
失業保険をもらうことを目的にせず、転職活動中の生活を支える保険として活用してみてください。
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