こんにちは、キベリンブログです。
契約の切れ目で退職する場合、会社都合と自己都合の判断は難しいですよね。
今回は、「派遣やパートなど有期雇用の契約終了で、会社都合退職になる条件」について紹介します。
【本記事の内容】
① 失業保険の会社都合退職のメリットと、なるための前提【更新の希望】
② 契約終了で会社都合になる条件とは【派遣・パート・アルバイトもOK】
③ まとめ:有期雇用だと会社都合になりやすいので、失業保険でメリットあり
失業保険は3回受給してきました。
経験から、わかりにくい有期雇用の扱いを解説していきますね。
① 失業保険の会社都合退職のメリットと、なるための前提【更新の希望】
会社都合退職になる条件の前に、まずはメリットと前提を説明しておきますね。
失業保険は、退職理由で給付の条件が変わります。
退職理由には大きくわけて「会社都合」と「自己都合」の2つがあります。
失業保険で会社都合退職になるメリット
・給付日数が増える
・2か月の給付制限期間がない(自己都合は給付制限あり)
・雇用保険の加入期間が6か月以上で受給できる(自己都合は1年以上)
会社都合退職は、給付の条件が上記のとおり優遇されます。
給付日数は「雇用保険の加入期間」と「年齢」で決まるのですが、自己都合よりも増える場合が多いです。
給付日数が多いほど、失業手当の金額も増えるということですね。
加えて給付制限がないので、申請から2か月待つことなく失業手当の支給が開始されます。
※会社都合と自己都合の詳しい違いは、「【失業保険】自己都合退職と会社都合退職で金額・条件はこんなに違う」で紹介しています。
前提として、「更新を希望したこと」が必要
有期雇用の契約満了で会社都合になるには、あなたが「更新を希望したこと」が前提です。
いくら契約期間の終了でも、更新を希望せずに辞めたら「自己都合」になります。
「希望しているのに、契約を更新してもらえなかった」という状況の上で、会社都合かどうか判断されます。
まずはその前提が必要なことは、押さえておいてくださいね。
次のパートで、会社都合になるための詳しい条件をみていきます。
② 契約終了で会社都合になる条件とは【派遣・パート・アルバイトもOK】
有期雇用の契約終了で会社都合退職になるには、一定の条件があります。
【契約終了で会社都合退職になる、3つのパターン】
❶ 契約更新で3年以上雇用されていた場合
❷ 契約更新の確約があった場合
❸ 契約更新の明示はあったが、確約はなかった場合
条件には3つのパターンがあり、どれかに当てはまればOKです。
雇用形態については、「派遣社員・契約社員・パート・アルバイト」などは一切関係ありません。
ただし、前のパートでも紹介したとおり、あなたが「契約の更新を希望したこと」が前提になります。
3つのパターンを順番に説明していきますね。
❶ 契約更新で3年以上雇用されていた場合
1つ目は「契約が1回以上更新されていて、すでに3年以上働いていた場合」に、次の契約更新がなく退職した場合です。
ポイントは「過去に契約の更新があったこと」と「3年以上の期間」ですね。
2点を満たさないと、この1つ目のパターンには当てはまりません。
他のパターンと比べると、ちょっとハードルが高いかもしれないですね。
❷ 契約更新の確約があった場合
2つ目は、契約更新の確約があったにもかかわらず、更新されずに退職した場合です。
確約とは、雇用契約書などに「契約を更新する旨がはっきりと明記されている場合」に当てはまります。
契約更新の書き方が曖昧な場合は、このパターンには該当しません。
(曖昧な場合は、次の3つ目のパターンになります)
❸ 契約更新の明示はあったが、確約はなかった場合
3つ目は、2つ目の内容が「曖昧な場合」のケースです。
「契約の更新や延長には触れているけど、確約はなかった場合」に、更新されず退職した場合ですね。
例えば、雇用契約書において「○○の場合に契約を更新する」とか「契約を更新する(orしない)場合がある」といった書き方が該当します。
これだと確約ではないことがわかりますよね。
ちなみに、この3つ目のパターンのみ「特定理由離職者」と呼ばれ、❶と❷のパターンとは異なります。
(❶と❷は「特定受給資格者」と呼ばれる)
ですが呼ばれ方が違っていても、「❸のパターンでも優遇される給付の条件は同じ」なので、安心してくださいね。
【※補足】他の特定理由離職者に当てはまるものとして、「正当な理由のある自己都合退職」があります。 「正当な理由のある自己都合退職」だと給付日数が増える優遇はなく、同じ特定理由離職者でも「❸のパターン」とは給付の条件に違いがあります。 詳しい内容は、「【給付制限なし】特定理由離職者になるには?【病気・結婚・介護】」をご覧ください。
③ まとめ:有期雇用だと会社都合になりやすいので、失業保険でメリットあり
本記事では、「派遣やパートなど有期雇用の契約終了で、会社都合退職になる条件」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【会社都合退職になるメリット】
・給付日数が増える
・2か月の給付制限期間がない(自己都合は給付制限あり)
・雇用保険の加入期間が6か月以上で受給できる(自己都合は1年以上)
【契約終了で会社都合退職になる、3つのパターン】
❶ 契約更新で3年以上雇用されていた場合
❷ 契約更新の確約があった場合
❸ 契約更新の明示はあったが、確約はなかった場合
失業保険は、やむを得ない事情で退職した人には、給付の条件が優遇されるしくみです。
そのため自己都合退職よりも、会社都合退職の方がメリットがあるんですよね。
派遣やパート・アルバイトの場合、正社員とは異なり契約期間が決まっていることが多いです。
「希望しているのに、契約を更新してもらえなかった」という状況なら、会社都合になる可能性が高いです。
雇用契約書などをよくチェックして、失業保険で損しないようにしてくださいね。
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