納付期間が65歳まで延長されるの!?
こんにちは、キベリンブログです。
政府は年金保険料の納付を5年延長する案を検討しています。
今回は、「国民年金保険料の納付期間の5年延長」について、紹介します。
【本記事の内容】
① 国民年金の納付期間が、65歳まで5年延長へ【100万円超の負担】
② 年金納付5年延長で、いくら受給額は増えるのか【増税も】
③ まとめ:国民年金保険料の5年延長は、2025年の年金制度改正
現役世代への負担は、どんどん増えていきます。
いつから・誰の負担が増えるのか、わかりやすく紹介していきます。
① 国民年金の納付期間が、65歳まで5年延長へ【100万円超の負担】
公的年金制度では、5年ごとに年金財政の検証が行われています。
その検証のタイミングが2024年にあり、検証結果を踏まえて年金制度の改正案がまとめられます。
この5年間は新型コロナの発生などで少子高齢化がさらに加速、年金の財政は想定よりも厳しくなる一方です。
そこで政府の検討案が、「国民年金の納付期間の5年延長」です。
納付期間5年延長の改正案
・現行法 : 20歳~60歳までの40年間、国民年金保険料を納付
・改正案 : 20歳~65歳までの45年間、国民年金保険料を納付【5年延長】
国民年金は、日本に住んでいる全国民が強制的に加入する制度です。
決められた国民年金保険料を、毎月支払わなければなりません。
保険料は20歳~60歳までの40年間納付して、65歳から年金がもらえるようになっています。
その納付期間を「65歳まで5年延長し、45年間納付する案」が検討されているというわけです。
現役世代が減って年金財政が厳しいことから、5年延長案が出てきています。
保険料の納付額を増やすことで、65歳以降にもらう年金額を増やす意図もあるようです。
5年延長で、いくら負担が増えるのか【100万円超】
・月額16,980円 × 5年 = 1,018,800円
※2024年度(令和6年度)の国民年金保険料で試算
国民年金の納付期間が5年延長された場合、負担額を試算すると上記のとおりです。
なんと「100万円超(!)」の負担増に。
ちなみに国民年金保険料は、毎年変わります。
ほぼ右肩上がりで毎年上がっているので、実際の負担額は上記の試算よりも大きくなる確率が高いですね。
5年延長で、誰の負担が大きくなるのか【フリーランスや低所得者層】
・フリーランスや自営業など、国民年金のみの加入者
・60歳~64歳の間で、会社を退職する予定の人
(※65歳まで会社員として働く人は、現行と負担は変わらない)
納付期間5年延長により負担を被るのは、フリーランスなど国民年金だけに加入する人です。
60歳などで早めに会社を辞める人も該当します。
退職すれば収入(所得)は減るので、低所得者層への影響が大きいというわけです。
年間で約20万円、5年で100万円超の保険料負担は大きいですよね。
なお、65歳まで会社で働く場合は、現行と負担は変わりません。
厚生年金(国民年金の2階建て)に引き続き入ることになり、国民年金にも加入するので、給料から天引きされます。
5年延長は、いつから開始されるのか【2025年の年金制度改正】
・2025年の年金制度改正で盛り込まれる予定
・2024年実施の財政検証も踏まえ、改正案がまとめられる
納付期間の5年延長案は、政府で議論が行われている段階です。
2025年の年金制度改正で決めようと動いています。
年金制度の財政を検証するチェック結果も踏まえて判断されます。
2026年からは「子育て支援金」も取られるし、負担はどんどん大きくなりますね。
② 年金納付5年延長で、いくら受給額は増えるのか【増税も】
国民年金保険料の納付期間が5年延長されると、100万円以上も多く払うことになります。
そこで気になるのは、「もらえる年金はいくら増えるのか?」ということですよね。
国民年金は保険料の納付期間が増えるほど、受給額も増えるしくみです。
5年延長でいくら増えるのか、現行と比較しながら見ていきましょう。
納付期間5年延長で、もらえる年金はいくら増えるのか【年10万円】
・現行法 : 年額で816,000円(40年間保険料を払った満額の場合)
・改正案 : 年額で約91万円(現行より+10万円ほど増える見込み)
5年延長して支払った場合、1年あたりの受給額は現行よりも10万円ほど増える見込みです。
現行で国民年金の満額受給は、年額で「816,000円」です。
厚生年金の加入期間がないと、5年延長でも国民年金だけでは厳しいですよね。
年金以外の収入源は必要かもしれません。
年金受給額が増えると、増税もあり得る
もらえる年金額が増えることはうれしいですよね。
でもその一方で、年金の財政がひっ迫する可能性があります。
日本は少子高齢化が止まらず、年金制度は限界がきています。
年金の財源の半分は、「税金」です。
足りなくなれば、増税するしかありません。
せっかく年金が増えても、税金も増えることになりそうです。
何歳まで生きれば、元がとれるのか【75歳】
年金は生きている間はもらい続けることができる制度です。
つまり長生きするほど、合計の支給額は多くなります。
5年延長で年金保険料を支払った場合、「何歳で元が取れるのか?」が気になりますよね。
65歳から年金をもらい始めたら、"75歳" まで生きれば元が取れる計算です。
日本人の平均寿命は男女ともに80歳以上なので、平均から言えば元が取れる可能性は高そうです。
でも "健康寿命" は違いますし、いくつまで健康を維持できるかが重要ですね。
※年金をもらい始める年齢は、あなたの希望で「繰り下げ受給」「繰り上げ受給」も可能です。
詳しくは「年金は何歳からもらうとお得?【比較と損益分岐点】」をご覧ください。
③ まとめ:国民年金保険料の5年延長は、2025年の年金制度改正
本記事では、「国民年金保険料の納付期間の5年延長」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【5年延長で、いくら負担が増えるのか】
・月額16,980円 × 5年 = 1,018,800円
※2024年度(令和6年度)の国民年金保険料で試算
【5年延長で、誰の負担が大きくなるのか】
・フリーランスや自営業など、国民年金のみの加入者
・60歳~64歳の間で、会社を退職する予定の人
(※65歳まで会社員として働く人は、現行と負担は変わらない)
【5年延長は、いつから開始されるのか】
・2025年の年金制度改正で盛り込まれる予定
・2024年実施の財政検証も踏まえ、改正案がまとめられる
年金をはじめとする社会保険料は、どんどん増えていく一方です。
少子高齢化の加速で、現役世代への負担増は止まりません。
年金納付5年延長により、「100万円超」の負担となります。
「60歳以降も働いて稼げるようにしておけ」というのが、政府のメッセージですね。
5年延長の決定は、2025年の年金制度改正で決まります。
政府や会社に頼ることなく、個人で稼げるスキルが必要かもしれません。
-
未経験でリモートワークできる仕事の探し方【効率的なサイト3選】
お悩み相談通勤はストレスだし、リモートワークで働きたいな。 でも未経験だとやっぱり難しいのかな...? こんにちは、キベリンブログです。 在宅で働けるリモートワークは、好き ...
続きを見る
-
【2024年度】国民健康保険料のお得な支払い方法【eL-QR対応】
お悩み相談健康保険料の支払いって、ラクでお得な払い方あるのかな? コンビニ払いはクレジットカード使えないし、金額も大きくて現金は面倒...。 こんにちは、キベリンブログです ...
続きを見る
-
年金は何歳からもらうとお得?【比較と損益分岐点】
お悩み相談2022年4月から、年金の繰下げ受給が75歳まで選べるようになるんだね。 いったい何歳からもらい始めたらお得なんだろう?? こんにちは、キベリンブログです。 20 ...
続きを見る