こんにちは、キベリンブログです。
入国に求められるパスポートの残存期間には、ちょっと注意が必要です。
今回は、「パスポートの必要な残存有効期間の国別一覧と、足りない場合の扱い」について紹介します。
【本記事の内容】
① パスポートの必要な残存有効期間は、国によって違う条件がある【国別一覧】
② 海外旅行でパスポートの残存期間が足りない場合、どうなるのか【3段階のチェック】
③ まとめ:海外旅行では残存有効期間は漏れやすい。残り半年でパスポート更新しておくと安心
海外転職を経験し、旅行も含め100か国以上に渡航してきました。
気が付きにくい残存期間と、足りない場合の扱いも語っていきます。
① パスポートの必要な残存有効期間は、国によって違う条件がある【国別一覧】
パスポートには、「有効期間満了日(有効期限)」がありますよね。
5年or10年のパスポートを取得しますが、選んだ期間で期限が切れるということです。
「有効期間内なら使えるんでしょ?」と思うかもしれませんが、それとは別に「残存有効期間」に注意が必要です。
なぜ注意すべきなのか、残存有効期間について見ていきましょう。
残存有効期間は、有効期間満了日までの日数
パスポートの残存有効期間とは、現時点から有効期間満了日までの日数です。
この「残存有効期間」が一定期間以上あることを、入国に必要な条件として設定している国が多いです。
もし求められている期間が足りない場合は、入国できなくなります。
なので事前に注意しておく必要があるんですよね。
入国に必要な残存有効期間は、国によって違う【国別一覧】
地域 | 国 | 必要な残存有効期間 |
アジア | 韓国 | 入国時3ヶ月以上 |
台湾 | 帰国時まで有効 | |
香港 | 滞在日数+入国時1ヶ月以上 | |
中国 | 入国時6ヶ月以上 | |
タイ | 入国時6ヶ月以上 | |
ベトナム | 入国時6ヶ月以上 | |
マレーシア | 入国時6ヶ月以上 | |
シンガポール | 入国時6ヶ月以上 | |
インドネシア | 入国時6ヶ月以上 | |
ヨーロッパ | フランス | 滞在日数+シェンゲン協定国の出国時3ヶ月以上 |
イタリア | 滞在日数+シェンゲン協定国の出国時3ヶ月以上 | |
スイス | 滞在日数+シェンゲン協定国の出国時3ヶ月以上 | |
イギリス | 帰国時まで有効 | |
アイルランド | 滞在日数+出国時6ヶ月以上 | |
北中米 | アメリカ | 帰国時まで有効 |
メキシコ | 帰国時まで有効 | |
キューバ | 入国時3ヶ月以上 | |
南米 | ペルー | 入国時6ヶ月以上 |
ボリビア | 入国時6ヶ月以上 | |
アルゼンチン | 入国時6ヶ月以上 | |
中近東 | トルコ | 入国時150日以上 |
UAE | 入国時6ヶ月以上 | |
イスラエル | 入国時6ヶ月以上 | |
アフリカ | エジプト | 入国時6ヶ月以上 |
モロッコ | 入国時3ヶ月以上 | |
ケニア | 入国時6ヶ月以上 | |
ナミビア | 入国時6ヶ月以上 | |
南アフリカ | 滞在日数+出国時30日以上 | |
オセアニア | オーストラリア | 帰国時まで有効 |
ニュージーランド | 滞在日数+入国時3ヶ月以上 |
入国に必要な残存有効期間は、国によって異なります。
世界のおもな国々を見てみると、上記のとおりです。
最も条件がゆるいのは、台湾やイギリスなど、「帰国時まで有効」とされている国ですね。
有効期間さえ満たしていれば良いことになります。
一方で厳しいのは、アイルランドの「滞在日数+出国時6ヶ月以上」という条件です。
アイルランドはビザなしで3ヶ月まで滞在できますが、3ヶ月滞在する場合は残存有効期間が「9ヶ月以上」必要になります。
【ヨーロッパにおける "シェンゲン協定国" とは】
シェンゲン協定の加盟国の間で出入国する際に、出入国審査が不要になっており、何もチェックを受けることなく国境を越えることが可能です。
ヨーロッパの多くの国がシェンゲン協定に加盟していますが、イギリスやアイルランドなど一部の国は加盟していません。
シェンゲン協定内でのビザなし滞在は、「180日間内で最長90日まで」となっています。
例えば「日本 → フランス → イタリア → スイス → 日本」と旅行する場合、残存有効期間は「3か国合計の滞在日数+3ヶ月以上」が必要なので、注意してくださいね。
有効期限まで6か月を切ったら、パスポート更新が安心
上記の国の例からもわかるように、必要な残存有効期間は「6か月以上」とされている国が多いです。
もし海外へ行く可能性があるなら、有効期限が6か月を切りそうなタイミングでパスポートは更新しておくと安心です。
パスポート更新(切替申請)は、残存有効期間が1年未満になると申請できます。
早めに更新してもいいのですが、有効期間が残っていても切り捨てになるので、ちょっと勿体ないですよね。
なお、有効期間が切れてしまった場合は、更新ではなく「新規発給」の申請になります。
その場合は「戸籍謄本」が必要となり手間が増えるので、直近で海外に行く予定がなくても、有効期間内に更新しておくことをおすすめします。
※実際にパスポート更新してきたときの詳しい内容は、「【体験談】パスポート更新してきた話と混雑回避のコツ【5分で完了】」をご覧ください。
② 海外旅行でパスポートの残存期間が足りない場合、どうなるのか【3段階のチェック】
前のパートで、外国の入国にはパスポートの「残存有効期間」が必要であることを説明してきました。
「もし残存期間が足りない場合はどうなるの?」と気になったりしますよね。
実は現地に行ってからの入国審査で止められる以前に、チェックされることが多いです。
どの時点で止められるのか、段階を踏みながら紹介しておきますね。
【海外旅行でパスポートの残存期間が足りない場合】
❶ 航空券の購入時に止められる
❷ オンラインチェックイン時に止められる
❸ 空港でのチェックインで止められる
❶ 航空券の購入時に止められる
まず最初の段階では、航空券をネットで予約購入するときや、旅行代理店で海外ツアーなどを申し込むタイミングで止められることがあります。
なぜこのタイミングで止められるかというと、パスポートの「有効期限」を入力するケースがあるからですね。
この時点で残存期間が足りないことに気付けたら、まだ安心です。
パスポートを更新できる時間(約1~2週間)があれば、更新後に改めて航空券を買えば大丈夫です。
もしパスポートの有効期限の情報が求められなければ、このタイミングで止められることはありません。
ここで残存期間が足りないことに気付かなければ、予定通り海外旅行へ行くのは難しくなりますね。
❷ オンラインチェックイン時に止められる
2つ目の段階として、買った航空券の「オンラインチェックイン」で止められる可能性が高いです。
なぜなら、パスポート情報の入力が必要になるからですね。
パスポートの有効期間をシステムが自動的にチェックして、残存有効期間が足りず「チェックイン不可」ということになります。
オンラインチェックインは「48時間前から」などと間際でなければできないケースが多いので、残念ながらパスポート更新は間に合わず、キャンセル or 予定変更せざるを得ません。(エアアジアは2週間前から可能なので、パスポート更新が間に合う可能性もあります)
ただ、システム上で残存有効期間のチェックがない航空会社もあるので、その場合はここでも止められません。
オンラインチェックインしなかった場合、できない場合も、同様ですね。
❸ 空港でのチェックインで止められる
最後の3つ目は、空港でチェックインするときに止められます。
この場合、搭乗は拒否されて、どう頑張っても飛行機には乗れません。
国によって決められているルールですし、航空会社にいくら言ってもムリなので、諦めるしかないですね。
当日だとキャンセル料も返してもらえず、かなり辛い結果になります...。
いつまでも引きずってても仕方ないので、「行ってから入国できずトンボ返りになるよりもマシ」などと切り替えて、その場で沖縄などに飛んで国内旅行するのもいいかもしれません。
次回からは、航空券を買うときにパスポートの残存有効期間は必ずチェックするなど、今後に活かしていきましょう。
※お盆休みや年末年始などピーク時でも航空券を安く買う方法は、「【海外航空券】安く買う方法とは?【時期別でのタイミング解説】」で紹介しています。
③ まとめ:海外旅行では残存有効期間は漏れやすい。残り半年でパスポート更新しておくと安心
本記事では、「パスポートの必要な残存有効期間の国別一覧と、足りない場合の扱い」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【パスポートの残存有効期間とは】
・有効期間満了日までの日数で、一定期間以上あることが入国の条件になっている
・必要な残存有効期間は国によって違うが、「6か月以上」とされているところが多い
・有効期限まで6か月を切ったら、パスポートを更新しておくと安心(約1~2週間かかる)
【必要な残存有効期間の国別一覧】
地域 | 国 | 必要な残存有効期間 |
アジア | 韓国 | 入国時3ヶ月以上 |
台湾 | 帰国時まで有効 | |
香港 | 滞在日数+入国時1ヶ月以上 | |
中国 | 入国時6ヶ月以上 | |
タイ | 入国時6ヶ月以上 | |
ベトナム | 入国時6ヶ月以上 | |
マレーシア | 入国時6ヶ月以上 | |
シンガポール | 入国時6ヶ月以上 | |
インドネシア | 入国時6ヶ月以上 | |
ヨーロッパ | フランス | 滞在日数+シェンゲン協定国の出国時3ヶ月以上 |
イタリア | 滞在日数+シェンゲン協定国の出国時3ヶ月以上 | |
スイス | 滞在日数+シェンゲン協定国の出国時3ヶ月以上 | |
イギリス | 帰国時まで有効 | |
アイルランド | 滞在日数+出国時6ヶ月以上 | |
北中米 | アメリカ | 帰国時まで有効 |
メキシコ | 帰国時まで有効 | |
キューバ | 入国時3ヶ月以上 | |
南米 | ペルー | 入国時6ヶ月以上 |
ボリビア | 入国時6ヶ月以上 | |
アルゼンチン | 入国時6ヶ月以上 | |
中近東 | トルコ | 入国時150日以上 |
UAE | 入国時6ヶ月以上 | |
イスラエル | 入国時6ヶ月以上 | |
アフリカ | エジプト | 入国時6ヶ月以上 |
モロッコ | 入国時3ヶ月以上 | |
ケニア | 入国時6ヶ月以上 | |
ナミビア | 入国時6ヶ月以上 | |
南アフリカ | 滞在日数+出国時30日以上 | |
オセアニア | オーストラリア | 帰国時まで有効 |
ニュージーランド | 滞在日数+入国時3ヶ月以上 |
【海外旅行でパスポートの残存期間が足りない場合】
❶ 航空券の購入時に止められる
❷ オンラインチェックイン時に止められる
❸ 空港でのチェックインで止められる
パスポートには有効期限がありますが、「有効期間内に帰ってくるから大丈夫」と思ってしまいますよね。
でも「残存有効期間」が入国の条件になっていることは、海外旅行で意外と盲点になっています。
航空券や海外ツアーの申し込み時に気が付けば、パスポートは1~2週間で更新できるので、まだ大丈夫な可能性が高いですね。
空港に行ってから当日に発覚すると、飛行機には乗れず、キャンセル料も返ってこない辛い結果が待っています...。
パスポートの残存有効期間は、「6か月以上」を条件にしている国が多いです。
有効期限が残り半年を切りそうになったら、パスポートは更新しておくと安心ですよ。
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