でも、具体的にはどう違うんだろう?
こんにちは、キベリンブログです。
厚生年金と国民年金の違いは、あまり詳しく調べないですよね。
今回は、「退職で変わる厚生年金・国民年金の保険料と受給額の違い」を紹介します。
【本記事の内容】
① 退職で変わる厚生年金・国民年金の違い【保険料と受給額の比較】
② 国民年金が不安なら、上乗せできる年金制度あり【付加年金と国民年金基金】
③ まとめ:厚生年金と国民年金の違いと、保険料と受給額は知っておこう
会社員でいると、年金のことを放置してしまいますよね。
退職経験から、できるだけわかりやすく解説していきます。
① 退職で変わる厚生年金・国民年金の違い【保険料と受給額の比較】
厚生年金と国民年金は、日本の「公的年金制度」の一部です。
それぞれの違いを、簡単にみていきましょう。
厚生年金と国民年金の加入者の違い
・厚生年金 : 会社員と公務員が加入
・国民年金 : 20〜60歳の全員が加入
上記のとおり、厚生年金は「会社員向け」の年金です。
厚生年金には国民年金も含まれており、これが「2階建て」と呼ばれる理由ですね。
一方で国民年金は、「国民全員」が対象です。
フリーランスや無職の人は国民年金に加入し、厚生年金には加入できません。
支払う保険料と、将来もらえる受給額の違い
保険料 / 月 |
受給額 / 月 |
|
厚生年金 |
給料の18.3% |
平均148,000円 |
国民年金 |
16,980円 |
68,000円 |
保険料と受給額の違いを比べると、上記のとおりです。
厚生年金は「給料の額で変わる」のに対し、国民年金は「定額」という仕組みですね。
厚生年金の保険料は、会社が半分払っている【自己負担は9.15%】
厚生年金の保険料が「給料の18.3%」って、「かなり高い!」と思いませんでしたか?
実は、会社が半分を負担してくれているんですよね。
なので自分で払う保険料は、「給料の9.15%」を払っています。
例えば「月給30万円」なら、保険料は「27,450円(9.15%)」ということです。
国民年金より保険料は高いけれど、半分の保険料で将来の年金が増えます。
そう考えると、ちょっとお得にも思えたりしますよね。
厚生年金の受給額は、人によって大きく変わる
国民年金と違って、厚生年金の保険料と受給額は、給料の額で変わります。
給料が高いほど、将来もらえる年金の受給額も増えるんですよね。
逆に給料が低いと、受給額も減ることになります。
平均は「148,000円」ですが、人によって受給額は大きく変わってきます。
※具体的な受給額の知り方は、「年金はいくらもらえる?将来の受給額を知る方法【年金定期便不要】」で紹介しています。
国民年金の保険料は定額だけど、毎年すこし変わる
国民年金は収入など人によって差はなく、自分で定額の保険料(2024年度 [令和6年度] は16,980円)を払います。
保険料は「4月に見直し(年度ごと)」があり、すこし変わります。
たまに下がっている年もあるのですが、基本的には右肩上がりですね...。
詳しくは「国民年金保険料の変遷(日本年金機構のサイト)」で確認してみてください。
国民年金の受給額は、満額払って月68,000円
国民年金の支給額を紹介しましたが、少ないと思いませんでしたか?
しかもこの額、「40年間(480か月分)の保険料を払った場合での満額」です。
免除制度を利用したり、支払わなかった月があると、さらに受給額は少なくなります。
もちろん厚生年金に加入している期間があれば、その分の受給額は増えます。
とはいえ国民年金だけだと、ちょっと不安になりますよね。
【国民年金保険料の免除制度について】
会社を退職すると、保険料の免除制度を利用できます。
ただし全額免除の場合、免除期間の年金額は「2分の1」で計算されます。
10年以内に免除額を追納すれば、全納した場合と同じ年金額を受給できますよ。
詳しくは「【国民年金】退職したら保険料の免除制度を利用しよう【申請は簡単】」を見てみてくださいね。
② 国民年金が不安なら、上乗せできる年金制度あり【付加年金と国民年金基金】
国民年金の支給額を聞くと、「少なくて不安...。」に感じますよね。
そこで国民年金に上乗せできる年金制度があるので、簡単に紹介しておきます。
【国民年金に上乗せできる年金制度】
❶ 付加年金 : 保険料400円の上乗せで年金が増える
❷ 国民年金基金 : 国民年金の2階建て部分
❶ 付加年金 : 保険料400円の上乗せで年金が増える
あまり知られていませんが、結論として付加年金は「お得な制度」です。
仕組みもシンプルなので、ポイントを紹介していきますね。
【付加年金のポイント】
・毎月の保険料を400円上乗せして払うと、もらえる年金が増える
・増える年金額(毎年)は、「200円 × 付加年金を納付した月数」
・付加年金の保険料は、「2年間の年金受給」で元が取れる
・国民年金基金との併用は不可
最も大きいのは、「たった2年の年金をもらえば、元が取れる」というところです。
2年後以降はずっと利益になるので、長生きするほどお得です。
国民年金で元が取れるのは「約10年」かかるので、それよりもかなり早いですよね。
制度がわかりやすいのもメリットだし、経済的に余裕があれば加入をおすすめします。
※付加年金の詳しい内容は、「【付加年金】10倍リターン可能な年金とは?【2年で元が取れる】」をどうぞ。
❷ 国民年金基金 : 国民年金の2階建て部分
国民年金基金は、フリーランス・自営業向けの「2階建て」部分です。
いわゆる会社員の「厚生年金」に代わる制度ですね。
似たような名前ですが、「国民年金とはまったくの別物」です。
こちらもポイントを紹介しておきますね。
【国民年金基金のポイント】
・生涯で年金を受け取れる、終身年金
・掛金額(上限68,000円)は一定で、将来の受給額が確定する
・国民年金よりも、掛金の元を取るのに時間がかかる
・付加年金との併用は不可
国民年金基金は、国民年金に比べてやや不利なんですよね。
掛金などで変わりますが、元を取るのに15年くらいかかったりします。
「iDeCoなど投資での運用が苦手な人には、選択肢になるかな」という印象です。
受給額は「年金額シミュレーション(国民年金基金のサイト)」で確認できるので、調べてみてくださいね。
③ まとめ:厚生年金と国民年金の違いと、保険料と受給額は知っておこう
本記事では、「退職で変わる厚生年金・国民年金の保険料と受給額の違い」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【厚生年金と国民年金の加入者の違い】
・厚生年金 : 会社員と公務員が加入
・国民年金 : 20〜60歳の全員が加入
【支払う保険料と、将来もらえる受給額の違い】
保険料 / 月 |
受給額 / 月 |
|
厚生年金 |
給料の18.3% |
平均148,000円 |
国民年金 |
16,980円 |
68,000円 |
【国民年金に上乗せできる年金制度】
❶ 付加年金 : 保険料400円の上乗せで年金が増える
❷ 国民年金基金 : 国民年金の2階建て部分
給与明細を見て、「年金でこんなに引かれてる!」と思ったことありますよね。
でも実は、厚生年金の保険料は半額しか負担しておらず、半分は会社が出してくれています。
一方で国民年金は全額を自分で負担するのですが、もらえる額はかなり少なくなります。
40年間(480か月分)納めても、満額の受給額は「68,000円」です。
保険料や受給額を知っておけば、上乗せも早めに検討できます。
会社員でいるときは知らずに過ごしてしまうので、年金制度の違いは知っておくと安心ですよ。
-
【国民年金】スマホ決済が可能に【お得な支払い方法】
お悩み相談住民税とかスマホ決済で払えるようになってきたけど、国民年金もスマホアプリで払えるの?? こんにちは、キベリンブログです。 国民年金保険料も、スマホ決済アプリで支払 ...
続きを見る
-
【2024年度】国民健康保険料のお得な支払い方法【eL-QR対応】
お悩み相談健康保険料の支払いって、ラクでお得な払い方あるのかな? コンビニ払いはクレジットカード使えないし、金額も大きくて現金は面倒...。 こんにちは、キベリンブログです ...
続きを見る
-
【手続きリスト】退職後にやるべきことをまとめ一覧で解説【要確認】
お悩み相談会社を辞めたら、やるべき手続きっていろいろあるよね。 一覧のリストでまとめてあるものはないかな? こんにちは、キベリンブログです。 会社を辞めたら、手続きがたくさ ...
続きを見る