どっちがお得なんだろう??
こんにちは、キベリンブログです。
会社を退職したら、扶養に入ることを考えている人も多いですよね。
今回は、「失業保険と扶養に入るのは、どっちがお得か」について紹介します。
【本記事の内容】
① 失業保険と扶養に入るのは、どっちが得なのか【入れるor入れないケース】
② 失業手当の支給と、お得な扶養に入るタイミング【入る → 抜ける → 入る】
失業保険は3回受給してきました。
経験から、失業保険と扶養の関係を語っていきますね。
① 失業保険と扶養に入るのは、どっちが得なのか【入れるor入れないケース】
扶養に入る条件は、「年収130万円未満」です。
退職して収入がなければ、扶養に入れると思いますよね。
でも、健康保険・厚生年金などの社会保険の扶養は、失業保険の収入も含まれます。
そのため、失業手当の受給中は扶養に入れなくなることが多いんですよね。
扶養に入れるかどうかは、失業保険の受給額を示す「基本手当日額」で変わってきます。
目安として退職前の月給が「13.6万円以上」だと、扶養には入れない
・扶養に入れる : 基本手当日額が「3,611円」以下
・扶養に入れない : 基本手当日額が「3,612円」以上
基本手当日額とは、「失業保険の1日あたりの受給額」です。
具体的には「退職前6か月間の給料の平均の、50~80%」の金額を、1日あたりで計算します。
失業保険を申請すると「雇用保険受給資格者証」という書類を受け取りますが、その書類に基本手当日額が書かれています。
退職前の月給で考えると、目安として「13.6万円以上(※通勤手当含む)」だった場合は、扶養には入れなくなります。
フルタイムで働いていたら、扶養に入れないことがわかりますよね。
もし時短勤務などで月給が「13.5万円以下」だった場合は、失業手当を受給している間も、扶養に入れます。
「失業保険」と「扶養」を選ぶなら、失業保険の方が圧倒的にお得
先に結論ですが、「失業保険」を選んだ方が圧倒的にお得です。
扶養に入れない場合、健康保険と年金の保険料を払うことになりますよね。
つまり「失業保険の支給額」と「国民健康保険料 + 国民年金保険料」を比べれば、どちらがお得になるのか判断できるわけです。
イメージしやすくするために、具体例でみていきますね。
【「月給30万円・年齢30歳・自己都合退職・給付日数90日」での具体例】
・失業保険の支給額 : 約53万円(※全額受給まで6か月で試算 [給付制限2か月 + 給付日数90日 + 余裕1か月] )
・国民健康保険料(6か月分) : 約12万円(※東京都新宿区の例)
・国民年金保険料(6か月分) : 約10万円
→ 差額は「53万円 - (12万円 + 10万円)」 = 31万円
この例だと、失業保険を選んだ方が「約31万円」もお得になります。
しかもこの試算は、「2か月の給付制限中も扶養に入っていない状態」での例です。
扶養に入るタイミングをうまく調整すれば、さらにお得になりますよ。
(お得なタイミングについては、次のパートで説明していきますね)
失業保険の受給には、求職活動実績が必要
失業保険の受給には、求職活動実績が必要
失業保険は、申請さえすればもらえるわけではありません。
4週間ごとの認定日までに、2回以上の求職活動実績が必要です。
毎回の認定日にハローワークへ行って求職活動実績を申告すると、失業手当が支給されます。
受給には「求職活動」と「認定日の手続き」が必要な点には、注意しておいてくださいね。
※失業保険の受給までの流れは、「失業保険の受給の流れとスケジュール【自己都合退職は給付制限あり】」をご覧ください。
② 失業手当の受給と、お得な扶養に入るタイミング【入る → 抜ける → 入る】
「失業保険を受給している間(基本手当日額が3,612円以上)」は、扶養には入れません。
でも、失業保険の申請前や給付制限中など「受給していない間」は、扶養に入れます。
すこしでも扶養に入っていた方が、健康保険・年金の保険料を払わなくていいのでお得ですよね。
そこで、扶養に入るお得なタイミングを紹介していきますね。
失業保険のスケジュールと、扶養に入るお得なタイミング
❶ 退職日の翌日 : 扶養に入る
❷ 失業保険の申請直後の待期期間(7日間) : 扶養に入ったまま
❸ 2か月の給付制限中(※自己都合退職のみ) : 扶養に入ったまま
❹ 失業手当の支給開始日 : 扶養から抜ける
❺ 失業手当の支給終了日の翌日 : 扶養に入る
支給に合わせたタイミングは上記のとおり、扶養に「入る → 抜ける → 入る」という流れですね。
つまり、「失業手当が支給されている間だけ扶養から抜ける」手続きを行えば、最もお得になります。
扶養に「入る⇔抜ける」の繰り返しを、受け付けてもらえない場合の対処法
ひとつだけ注意が必要なのは、扶養に「入る → 抜ける → 入る」の繰り返しの手続きを、会社が受け付けてくれない場合があります。
なぜなら、手続きの手間になるからですね。
事前に繰り返し手続きが可能なのか確認しておくと安心です。
もし受け付けてくれない場合は、失業手当の支給が終わるまでは扶養に入らず、「支給終了日の翌日に、初めて扶養に入る」ようにすればOKです。
前のパートの具体例でも説明したとおり、支給終了後に扶養に入っても、失業保険をもらう方が十分お得になりますので。
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③ 扶養に入ったまま失業保険を受給すると、どうなるのか【バレるので要注意】
繰り返しですが、失業保険の受給中(基本手当日額が3,612円以上)は扶養に入れません。
「もし扶養に入ったまま受給したら、どうなるの?」と気になりますよね。
【扶養に入ったまま、失業保険を受給した場合】
・国民健康保険料、国民年金保険料を請求される
・パートナー(配偶者)に迷惑がかかる
・マイナンバーでバレるので、要注意
国民健康保険料、国民年金保険料を請求される
失業手当が支給されていた期間分、健康保険と年金の保険料を支払わなければなりません。
もし病院などを利用していた場合は、保険で負担した7割分も返金が必要です。
パートナー(配偶者)に迷惑がかかる
本人だけならまだいいですが、扶養に入れてもらっている配偶者にも迷惑がかかります。
健康保険組合から会社を経由して、配偶者が注意を受けることになります。
信用にも関わってくるので、お金の問題よりも影響が大きいかもしれませんね。
マイナンバーでバレるので、要注意
「たぶんバレないだろうし、扶養に入ったまま失業保険もらっちゃおう」と思うかもしれません。
バレないケースもありますが、「基本的にバレる」と考えておいた方がいいです。
なぜなら、今はマイナンバーで簡単に紐づくからですね。
余計な不安を作らないためにも、「扶養に入る・抜ける」の手続きは忘れずにするようにしましょう。
④ まとめ:失業保険と扶養は、失業保険がお得。扶養の手続きとタイミングも忘れずに
本記事では、「失業保険と扶養に入るのは、どっちがお得か」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【失業保険の受給中でも、扶養に入れる条件】
・扶養に入れる : 基本手当日額が「3,611円」以下 (退職前の月給での目安:13.5万円以下)
・扶養に入れない : 基本手当日額が「3,612円」以上(退職前の月給での目安:13.6万円以上)
【失業保険と扶養は、どっちががお得か】
・「失業保険」と「扶養」を選ぶなら、失業保険の方が圧倒的にお得
・失業保険の受給には、求職活動実績が必要
・扶養手続きのお得なタイミングは、失業手当が支給されている間だけ扶養から抜ける
フルタイムで働いて退職したら、一般的に失業保険をもらっている間は扶養には入れません。
繰り返しですが、失業保険と扶養を選ぶなら、失業保険の方がお得になります。
数十万円以上は、お得になることがほとんどです。
さらに、失業保険のスケジュールに合わせて「扶養に入る⇔抜ける」の手続きをすれば、扶養から抜けている間の国保・年金保険料の支払いも軽くて済みます。
手続きとタイミングは、忘れないようにしてくださいね。
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