
生前贈与しておくと、対策になるのかな??
こんにちは、キベリンブログです。
税制のしくみは複雑でややこしいので、知らないと損する可能性が高いです。
今回は、「生前贈与による相続税対策と、贈与税の2つの選択肢」について紹介します。
【本記事の内容】
① 相続税は、いくらかかるのか【かかる人・かからない人】
② 生前贈与での相続税対策する場合、贈与税を安くする方法【2つの選択肢】
③ まとめ:相続税対策は、贈与税の2つの選び方で節税可能に
贈与税と相続税は、しくみが一体化されています。
損しないための税金の知識を、わかりやすく語っていきますね。
① 相続税は、いくらかかるのか【かかる人・かからない人】

① 相続税は、いくらかかるのか【かかる人・かからない人】
超高齢化社会を迎えている日本では、これからたくさんの "遺産相続" が発生します。
そこで気になるのが、高いと言われる「相続税」ですよね。
お金だけでなく株式などの金融資産、家や土地などの不動産など、相続した財産の合計金額に対して相続税がかかります。
相続税が払えないことから、相続放棄する事例も。
相続税対策を考える前に、まずは「相続税がいくらかかるのか?」を簡単に見ていきましょう。
相続税の税率【10% ~ 55%】
| 基礎控除を超えた金額 | 税率 | 控除額 |
| 1,000万円以下 | 10% | 0円 |
| 1,000万円 ~ 3,000万円 | 15% | 50万円 |
| 3,000万円 ~ 5,000万円 | 20% | 200万円 |
| 5,000万円 ~ 1億円 | 30% | 700万円 |
| 1億円 ~ 2億円 | 40% | 1,700万円 |
| 2億円 ~ 3億円 | 45% | 2,700万円 |
| 3億円 ~ 6億円 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
相続税は、相続する財産が大きいほど、税率が高くなっていくしくみです。
税率は「10% ~ 55%」に設定され、税負担はかなり重くなっています。
億単位の遺産を相続する場合は、半分程度を税金でもっていかれます。
日本の相続税は海外と比べても高いため、この税負担は厳しいですね。
ただ、一般的な家庭では、ほとんど相続税を払っていません。
その理由は、「基礎控除額」にあります。
相続税の基礎控除額【計算方法】
・基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
・相続人が1人の場合 : 基礎控除額は3,600万円
・相続人が3人の場合 : 基礎控除額は4,800万円
・相続する財産の合計額が "基礎控除以下" なら、相続税はかからない
相続税の基礎控除額は、「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」で計算されます。
相続人が多いほど、基礎控除額は増えていきます。
例えば、相続人が「あなた1人だけ」という場合は、基礎控除額は「3,600万円」です。
「3人(配偶者と子2人など)」で相続するケースでは、基礎控除額は「4,800万円」となります。
相続税の基礎控除額は、かなり大きな金額であることがわかりますよね。
相続する財産の合計額が "基礎控除以下" なら、相続税はかかりません。
つまり、相続税を払っているのは一部の人だけで、全体の「約10%」ほどです。
多くのケースで相続税がかからないのは、基礎控除額が大きいことが理由です。
基礎控除を超える財産がある場合は、繰り返しですが、税負担は重くなります。
相続税対策で思いつくのが、"生前贈与" です。
生前贈与して相続財産を減らせば、相続税はかからない?
「生きている間に子や孫に財産を引き継いで減らしておけば、相続税対策になる!」と思いますよね。
でも、生前贈与で相続税を回避する人が増えたため、"贈与税" が作られました。
贈与税は、お金やモノなど財産をもらったときに課される税金です。
相続税と同様、贈与税も税率はかなり高いです。
贈与税と相続税は、一体化されているしくみがあります。
贈与税・相続税で損しない "2つの選択肢" について、次のパートで紹介していきますね。
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② 生前贈与での相続税対策する場合、贈与税を安くする方法【2つの選択肢】

② 生前贈与での相続税対策する場合、贈与税を安くする方法【2つの選択肢】
ここまで、相続税のしくみを紹介してきました。
相続税は基礎控除額が大きいため、相続税を払っている人は約10%ほどとあまり多くありません。
そんな中で相続税が課される場合、税金の負担はかなり重くなります。
生前贈与による節税対策では、贈与税・相続税の一体化のしくみに注意しなければなりません。
実は贈与税を計算するとき、選べる「2つの選択肢」があります。
どんな制度なのか、選び方も含めてチェックしていきましょう。
【贈与税の計算方法で、選べる選択肢】
選択肢❶ : 暦年贈与
選択肢❷ : 相続時精算課税制度
選択肢❶ : 暦年贈与
・年間110万円まで贈与なら、贈与税はかからない
・生前贈与した財産は、"最大7年前" まで相続税の課税対象に加算される(生前贈与加算)
1つ目の選択肢は、「暦年贈与」による計算方法で、こちらが原則です。
贈与税では "年間110万円" の基礎控除額があるため、基礎控除額以下なら贈与税はかかりません。
ただし、ややこしい仕組みが1つあり、それは「生前贈与加算」というもの。
生前贈与した財産は、"最大7年前まで、相続税の課税対象" に加算されてしまいます。
例えば、毎年100万円ずつの贈与を10年間繰り返した場合(総額 1,000万円)、7年前までに贈与した「700万円分」が相続税の課税対象となります。
贈与税としてはかからなくても、相続税の課税対象に含まれてしまうので、注意しておきましょう。
選択肢❷ : 相続時精算課税制度
・2,500万円まで、贈与税は非課税(超過分は一律20%課税)
・生前贈与した財産はすべて相続財産に加算されるが、毎年110万円分の基礎控除が適用される
・対象者が限定されており、60歳以上の親 or 祖父母から子 or 孫への贈与
・事前に届け出が必要で、一度選択すると暦年課税には戻せなくなる
2つ目の選択肢は、「相続時精算課税制度」による計算方法で、2024年に改正された制度です。
2,500万円まで贈与税が非課税となり、一括で贈与しても税金はかかりません。(2,500万円を超える分は一律20%課税)
生前贈与した財産は、すべて(7年前以上も)相続財産に加算されます。
ただし、毎年110万円分の基礎控除が適用されるため、その分は差し引かれます。
例えば、500万円の贈与を5年間繰り返した場合、5年分の基礎控除は550万円です。
課税対象となる相続財産は、「2,500万円 - 550万円 = 1,950万円」となります。
なお、相続時精算課税制度は「事前に届け出が必要」で、一度選ぶと暦年課税には戻せません。
繰り返しですが、1回選択すると戻せないので、その点は注意しておきましょう。
どちらを選ぶと、贈与税・相続税が節税できる?
❶ 暦年贈与 : 長生きする人向け(財産がそれほど多くなく、10年以上生きる可能性が高い)
❷ 相続時精算課税制度 : 早く財産を移したい人向け(財産が多く、7年以内に亡くなる可能性が高い)
2つの選択肢でどちらを選ぶべきかは、財産の金額など人によって異なるのが実情です。
それだと何の答えにもならないので、目安としては "今後どれくらい長生きしそうか" が判断の基準になります。
身体も健康で60代など若く、財産がそれほど多くなければ、「❶ 暦年贈与」を選びましょう。
8年以上前の贈与は生前贈与加算されないし、年間110万円までは贈与税は非課税です。
一方、財産が多くて早めに財産を移したい場合などは、「❷ 相続時精算課税制度」を選ぶとメリットがあります。
2,500万円まで一括贈与しても、贈与税はかかりません。
あくまで目安なので、贈与税・相続税の控除額と、財産の金額を踏まえてシミュレーションしてみてください。
2つの選択肢があることを知っておくことだけでも、プラスになりますので。
③ まとめ:相続税対策は、贈与税の2つの選び方で節税可能に

③ まとめ:相続税対策は、贈与税の2つの選び方で節税可能に
本記事では、「生前贈与による相続税対策と、贈与税の2つの選択肢」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【相続税の税率(10% ~ 55%)】
| 基礎控除を超えた金額 | 税率 | 控除額 |
| 1,000万円以下 | 10% | 0円 |
| 1,000万円 ~ 3,000万円 | 15% | 50万円 |
| 3,000万円 ~ 5,000万円 | 20% | 200万円 |
| 5,000万円 ~ 1億円 | 30% | 700万円 |
| 1億円 ~ 2億円 | 40% | 1,700万円 |
| 2億円 ~ 3億円 | 45% | 2,700万円 |
| 3億円 ~ 6億円 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
【贈与税の計算方法で、選べる選択肢】
選択肢❶ : 暦年贈与
選択肢❷ : 相続時精算課税制度
【どちらを選ぶと、贈与税・相続税が節税できる?】
❶ 暦年贈与 : 長生きする人向け(財産がそれほど多くなく、10年以上生きる可能性が高い)
❷ 相続時精算課税制度 : 早く財産を移したい人向け(財産が多く、7年以内に亡くなる可能性が高い)
日本の相続税・贈与税は負担が重く、財産が多ければ半分以上も税金で持っていかれます。
相続税を減らすために生前贈与する場合も、制度のしくみを知らなければ節税対策できません。
贈与税の課税では「2つの選択肢」があり、選び方によって贈与税・相続税を払わずに済みます。
ぜひ本記事を参考に、相続税・贈与税の節税対策を考えてみてください。
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