拒否したいけど、退去させられたりしないかな?
こんにちは、キベリンブログです。
賃貸の契約はルールが難しくて、言われるがままになってしまいますよね。
今回は、「家賃の値上げを拒否する対処方法」について、紹介します。
【本記事の内容】
① 家賃の値上げは、拒否できる【合法的な対処方法あり】
② 家賃の増額が認められる、2つのパターンとは【正当な理由と特約】
③ まとめ:家賃の値上げは断ってOK。とはいえ、引越しを考えるのもあり
不当な退去費用の請求を受けて裁判するなど、賃貸では知識と経験を積んできました。
法律で守られている借主の権利を、紹介していきますね。
① 家賃の値上げは、拒否できる【合法的な対処方法あり】
「契約更新後から家賃を増額します」などと、一方的に家賃の値上げを要求されたことはありませんか?
2022年以降、あらゆる物価の値上げラッシュが続いています。
賃料についても、「受け入れなきゃいけないのかな?」と思ったりもしますよね。
値上げを言われるタイミングは、契約の更新時だけに限らず、いつでも要求される可能性があります。
家賃の値上げは、断れる【合意が必要】
結論として、家賃の値上げは拒否できます。
なぜなら、家賃の増額には「借主の合意」が必要になるからですね。
貸主(オーナー)や管理会社からの一方的な希望による値上げは、認められていません。
借主のあなたから「家賃を下げてほしい」と交渉して、断られるのと同じですね。
受け入れたくなければ、「家賃の値上げには応じられません」と遠慮なく断ってOKです。
ただ、トラブルを避けるためにも感情的にならないよう、落ち着いて伝えるようにしましょう。
「値上げを拒否するなら、退去させる」という対応はできない
家賃の値上げを拒否したとき、「退去しろって言われないかな?」と不安に思ったりしますよね。
ですが、実際に言われたとしても、強制的に退去させることはできません。
なぜなら、賃貸契約では借主の権利は強く守られているからですね。
「借地借家法32条」でも、裁判で判決が出るまでは、値上げ前の家賃でOKとされています。
きちんと「値上げ前の金額での家賃」の支払いをしておけば、出ていく必要はありません。
やり取りや交渉が長引いた場合でも、うっかり値上げされた家賃の金額を支払わないようにしましょう。
家賃を受け取ってくれなければ、「弁済供託」する方法がある
貸主や管理会社に「値上げ後の家賃でなければ、受け取らない」と言われたら困りますよね。
そのまま放置して家賃未払いの状態でいると、それを理由にして退去を求められることがあります。
未払い状態を避けるには、「弁済供託」という方法を使いましょう。
弁済供託とは、法務局の供託所に値上げ前の家賃を預けることです。
この弁済供託を使えば、合法的に家賃未払いの状態を回避できます。
知識と対処法を知っておけば、家賃の値上げを求められても、損することなく落ち着いて対応できますよ。
② 家賃の増額が認められる、2つのパターンとは【正当な理由と特約】
前のパートで、「家賃の値上げは拒否できる」ということを紹介してきました。
基本的に家賃の増額や減額は「交渉」になるので、借主である「あなたの合意」が必要になります。
ただし、合法的に家賃の値上げが認められるケースが一部あるんですよね。
その内容について説明しておきます。
【家賃の値上げが合法的に認められるケース】
❶ 「正当な理由」がある
❷ 「特約」がある
上記の2つのパターンがあります。
順番に見ていきましょう。
❶ 「正当な理由」がある
・土地や建物への税金が増額された
・土地や建物の価格が上昇した
・近隣の似たような物件と比べて、家賃が安すぎる
上記の理由は「借地借家法32条」で定められている、「正当な理由」となる内容です。
これに当てはまれば、家賃の増額を請求できるとされています。
とはいえ、「税金が上がったから」「隣の部屋より安いから」といった一言だけで、受け入れる必要はありません。
もし正当な理由に当てはまるなら、まずは根拠となる資料やデータの提示を求めましょう。
その上で値上げが妥当であっても、裁判で認められない限りは、借主である「あなたの合意」がなければ値上げはできません。
また、次で紹介する「特約(一定期間は家賃を値上げしないなど)」がある場合は、正当な理由でも対象外になります。
❷ 「特約」がある
・賃貸借契約書に特約が記載されている場合は、特約の内容に従う
・(特約の例1)契約の更新時に、賃料を増額する
・(特約の例2)物価の高騰などで賃料が不相応となった場合、賃料を改定できる
「特約」とは、借主のあなたと貸主との間で交わされる、特別な条件や約束のことです。
賃貸借契約書に特約がある場合は、それに従わなければならず、具体例としては上記のとおりです。
ですが、特約は「書いてあれば何でもOK」というわけではありません。
「値上げの金額が正当な範囲であるか」「消費者契約法に違反していないか(借主が一方的に不利な内容でないか)」など、特約の有効性には一定の条件も必要です。
「契約書に書いてあるから、拒否できないよ...。」と考えて、すぐ諦めないようにしましょう。
特約があっても、妥当性を満たしているかも含めて、まずは値上げの根拠を確認してみてくださいね。
※退去時のクリーニング代にも、「悪質な特約」が盛り込まれていることが多いです。
ぼったくりを避ける方法は、「【クリーニング特約】賃貸契約で退去時にぼられる理由と特約の交渉術」をご覧ください。
③ まとめ:家賃の値上げは断ってOK。とはいえ、引越しするのもあり
本記事では、「家賃の値上げを拒否する対処方法」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【家賃の値上げを拒否する対処方法】
・家賃の値上げは、拒否できる(値上げには借主の合意が必要)
・値上げの拒否を理由にして、借主を強制的に退去させることはできない
・家賃を受け取ってくれなければ、「弁済供託」する方法がある
【家賃の値上げが合法的に認められるケース】
❶ 「正当な理由」がある
❷ 「特約」がある
繰り返しですが、家賃の値上げする連絡が来ても、問題なく拒否できます。
値上げを断ったことで、借主のあなたを強制的に退去させることはできません。
これまでと同じ金額の家賃を支払っておけばOKです。
賃貸の契約では、借主の権利は強く保護されています。
とはいえ、そのまま住み続けるのも、ちょっと気まずかったり不安を感じることもありますよね。
契約からある程度住んでいたら、引越しするのも方法のひとつだと思います。
私は賃貸の契約は更新せず、2年以内には引越しするようにしていました。
余計なモノが増えず、住む環境が変わると行動しやすくなるメリットもあるので、ぜひ考えてみてくださいね。
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