こんにちは、キベリンブログです。
マレーシアの長期滞在ビザには「MM2H」の他に、「S-MM2H」というビザがあります。
今回は、「マレーシア(サラワク州)のS-MM2Hビザと、MM2Hとの比較」について、紹介します。
【本記事の内容】
① マレーシアのS-MM2Hビザとは、サラワク州の長期滞在ビザ【国内全土に滞在OK】
② S-MM2Hビザ要件と、MM2Hとの比較【メリットとデメリット】
③ まとめ:S-MM2Hビザは50歳以上なら条件がゆるいので、取得する価値あり
マレーシアへ海外転職して、マレーシアに移住していました。
経験から、S-MM2Hビザについて語っていきますね。
※MM2Hビザの改正については、「【マレーシア移住】MM2Hビザ要件が改正!【2021年10月開始】」をご覧ください。
① マレーシアのS-MM2Hビザとは、サラワク州の長期滞在ビザ【国内全土に滞在OK】
2021年10月にマレーシアの長期滞在ビザ「MM2H」の条件が改正され、かなり厳しくなっています。
そこで注目されているのが、「S-MM2H」というビザです。
S-MM2Hは、サラワク州政府が実施するプログラム
「S-MM2H(Sarawak-Malaysia My 2nd Home)」の "S" は、「サラワク州」のことです。
同州の政府が独自に行っている、長期滞在のビザ取得プログラムなんですよね。
ビザ要件は「MM2H」とは異なります。
サラワク州とサバ州は出入国管理も別で行っていて、マレーシア国内でもクアラルンプールなどマレー半島と行き来するときは、パスポートが必要になります。
S-MM2Hビザでも、マレーシア全土に滞在可能
ただ独自といっても、サラワク州にしか滞在できないわけではありません。
クアラルンプールのあるマレー半島を含め、問題なくマレーシア全土に滞在できるビザなんですよね。
サラワク州は、ボルネオ島の北西部の海岸沿い
ところで、「サラワク州ってどこ??」という人もいますよね。
サラワク州は、マレー半島から海を挟んで東にある「ボルネオ島の北西部」の海岸沿いエリアです。(北東部はコタキナバルがあるサバ州、南側はインドネシア領)
州都の「クチン(Kuching)」はサラワク川沿いにあり、「猫の町」としても有名ですね。
私も行ったことがありますが、ウォーターフロントの遊歩道はのんびり散歩できて、夕景や夜景もきれいでした。
なお、日本からクチンなどサラワク州への直行便はありません。
クアラルンプールやコタキナバル、東南アジアの都市などから乗り継ぐ必要があります。
クアラルンプールからクチンまでは、飛行機で1時間50分ですね。
航空券は数千円で買えて便数も多いので、わりと簡単に行けますよ。
② S-MM2Hビザ要件と、MM2Hとの比較【メリットとデメリット】
S-MM2Hビザの申請条件は、MM2Hとは異なります。
それぞれの条件を比較して、メリットとデメリットを見ていきましょう。
MM2H(新条件)とS-MM2Hの要件の比較
MM2H |
S-MM2H |
|
❶ 収入条件 |
月40,000RM以上 |
月7,000RM以上 |
❷ 資産証明 |
1,500,000RM |
150,000RM |
❸ 定期預金額 |
1,000,000RM |
150,000RM |
❹ ビザ手続き費用 |
5,000RM |
なし |
❺ 年間パス料金 |
500RM |
90RM |
❻ 申請可能年齢 |
35歳以上 |
30歳以上 |
❼ 有効期間 |
5年 |
5年 |
❽ 滞在義務 |
90日以上 |
年15日以上 |
❾ その他条件 |
なし |
30~39歳:子供が州内の学校に通う or 州内で治療を受ける 40~49歳:上記30~39歳の条件を満たす or 州内で600,000RM(約1,800万円)以上の不動産投資をする 50歳以上:なし |
(※S-MM2Hビザの要件は、「サラワク州政府のS-MM2H」のサイトを参照)
S-MM2Hでの「❶ 収入条件(約21万円)」と「❸ 定期預金額(約450万円)」は、どちらかを満たしていればOKです。
収入・資産条件をMM2Hと比べると、S-MM2Hは「10分の1ほど」と圧倒的に少ないですよね。
S-MM2Hの申請は、エージェントに依頼するのが一般的です。(エージェント費用は別途必要)
自力での応募は「当局の基準を満たしたサラワク州在住者の保証人」が必要な上、時間と労力を要するので、かなり難しいですね。
S-MM2Hビザのメリット
・50歳以上なら、「❶ 収入条件(約21万円)」or「❸ 定期預金額(約450万円)」のどちらかだけの条件で申請可能
・マレー半島を含め、マレーシア全土に長期滞在できる(MM2Hはサラワク州とサバ州には滞在不可)
・申請から承認までの期間が「90日(約3か月)」と短い(MM2Hは1年ほどかかる)
最もメリットが大きいのは、「50歳以上」の人ですね。
450万円ほどの資産があれば、収入がなかったとしても条件を満たせます。
S-MM2Hビザでもマレーシア全土に滞在できるので、クアラルンプールにも住めますよ。
申請から承認までの期間が短いのもメリットですね。
S-MM2Hビザのデメリット
・30~49歳はサラワク州内で治療を受けたり不動産投資をするなど、特別な条件あり
・少なくとも1年に15日はサラワク州に滞在しないと、ビザが取り消されてしまう
・ビザを更新しても最長10年までで、10年後は新たに取得が必要
30~49歳だと、「❾ その他条件」のハードルが厳しいですね。
特に30~39歳で単身の人は、サラワク州で治療を受ける特別な理由が必要になってきます。
また、クアラルンプールに住んだ場合は、1年に15日以上はサラワク州に来なければなりません。
ビザも最長で10年ですし、それを過ぎると再取得の手間がちょっと面倒ですね。
ビザ条件が厳しければ、海外転職で移住できる
「条件が厳しくて無理...。」と思っても、まだあきらめるのは早いです。
マレーシアに海外転職すれば、「就労ビザ(Employment Pass)」を簡単に取得できます。
ビザの手続きは会社が行うので、指示された書類を出すだけでOKです。
就労ビザは取得までの時間も短いですし、特に20代から40代までの人なら、海外転職が最も海外移住しやすい方法です。
働いて稼げるので、大きな資産は必要ないんですよね。
マレーシアは未経験でも転職できる会社は多いし、日本のように年齢で判断されることも少ないです。
私も実際に海外転職して感じましたが、何より経験が資産になります。
その後の人生に活きてくることは間違いないので、ぜひ挑戦してみてください。
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③ まとめ:S-MM2Hビザは50歳以上なら条件がゆるいので、取得する価値あり
本記事では、「マレーシア(サラワク州)のS-MM2Hビザと、MM2Hとの比較」を紹介しました。
ポイントをまとめます。
【マレーシアのS-MM2Hビザとは】
・「S-MM2H(Sarawak-Malaysia My 2nd Home)」とは、サラワク州政府の長期滞在ビザ取得プログラム
・S-MM2Hビザでも、マレーシア全土に滞在可能
・サラワク州はボルネオ島の北西部の海岸沿いのエリア(州都はクチン)
【S-MM2Hビザのメリット】
・50歳以上なら、「収入条件(約21万円)」or「定期預金額(約450万円)」のどちらかだけの条件で申請可能
・マレー半島を含め、マレーシア全土に長期滞在できる(MM2Hはサラワク州とサバ州には滞在不可)
・申請から承認までの期間が「90日(約3か月)」と短い(MM2Hは1年ほどかかる)
【S-MM2Hビザのデメリット】
・30~49歳はサラワク州内で治療を受けたり不動産投資をするなど、特別な条件あり
・少なくとも1年に15日はサラワク州に滞在しないと、ビザが取り消されてしまう
・ビザを更新しても最長10年までで、10年後は新たに取得が必要
「MM2H」の改正(改悪)で条件が厳しくなったことから、かなり「S-MM2H」が注目され始めています。
特にメリットがあるのは「50歳以上」の人ですね。
収入や資産条件がゆるく、特別な条件もありません。
この機会に「S-MM2H」も選択肢として、考えてみてくださいね。
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